menu
close

ブログ

投稿日:2021.10.27

『8020運動』・『噛ミング30運動』

こんにちは。博多矯正歯科、歯科衛生士の山田です。
皆さんは、「8020運動(ハチマルニイマルウンドウ)」と、「噛ミング30運動(カミングサンマルウンドウ)」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

「なんとなく知っている」「聞いたことはあるけど詳しくは知らない」という方や

「初めて聞いた」という方にとっても、お口の健康や、食育、健康維持に役立つ内容です。

本日は「8020運動」と、「噛ミング30運動」の内容について詳しくご紹介していきます。ぜひ最後までご覧ください。

「8020運動」とは?

8020運動

8020運動とは「80歳になっても20本以上の自分の歯を維持しましょう。」という目的のものです。
平成元年(1989年)に厚生省(現在の厚生労働省)と日本歯科医師会が提唱して広めた健康維持のための国民運動です。

80歳までに自分の歯が20本以上保たれていると、咀嚼機能が維持されるため、食事を楽しむことができ、健康に長生きすることができます。

大人の永久歯は、親知らず4本を含めて全て生えそろうと32本です。
親知らずの本数は個人差があるため、永久歯の本数は人によって28本〜32本になります。
虫歯、歯周病など、様々な理由で歯を失うことがありますが、80歳までに20本以上の歯が維持されることで、生涯を通してほとんどの食べ物を美味しく食べられます。

20本以上の歯を残すためには、毎日のブラッシングなどの口腔ケアが基本です。
お口の中の状態は一人ひとり違います。歯の本数、歯並び、虫歯や歯周病のリスクなど、まずはご自身のお口の中の状態を知ることが大切です。

かかりつけの歯科医院で歯科検診を受けることや、お口の状態に合ったブラッシング指導を受けるようにしましょう。
定期的な歯科検診や、虫歯や歯周病のリスクを下げるための定期クリーニングを受けることも大切です。

また、歯並びの状態によっても、歯を失うリスクがあります。歯並びが悪いと、プラーク(細菌)や汚れがたまりやすく、ブラッシングが行き届きにくくなります。

歯を失う原因の1位は歯周病に次いで2位が虫歯となっているため、お口の中のケアが十分にできないことは、歯を失うリスクを高くしていまいます。
また、歯並びが悪いことで噛み合わせにも影響する場合があるため、一部の歯への負担が大きくなり、歯の寿命が短くなる原因になります。

下のグラフは8020達成者と、非達成者の推移を示しています。
8020運動が始まった平成元年から達成者が徐々に増えている傾向が見られるようになりました。

「噛ミング30運動」とは?

次に噛ミング30運動についてご紹介します。呼び方は「カミングサンマルウンドウ」と読みます。
平成21年(2009年)に厚生労働省の歯科保健と食育の在り方に関する検討会の議論を踏まえて「歯・口の健康と食育〜噛ミング30を目指して〜」が公表されました。
これは、歯科保健のターゲットとして「虫歯」や「歯周病」の改善に加えて、「食育」や「高齢者への誤嚥、窒息防止」が重要であるという考え方に基づいた取り組みの一つです。
よく噛んで食べることは、身体とお口の健康に繋がります。
「噛ミング30運動」は、毎日の健康作りのために、ひとくち30回以上噛むことを目標としています。
ひとくちに30回以上噛むことで、様々なメリットがあります。

 

【ひとくちに30回以上噛むことのメリット】

  1. 乳幼児がさまざまな食品を食べる際に安全に飲み込むことができる。
  2. 歯の生え変わりの時期によく噛むことで歯や顎の発達がうながされる。
  3. 口周りの筋肉が鍛えられ、歯並びや発音がよくなる。
  4. 早食いや食べ過ぎを防ぐことができ、肥満防止につながる。
  5. 消化吸収を助け、消化不良を防ぐ。
  6. 唾液の分泌がうながされて虫歯や歯周病の予防になる。
  7. よく噛むことで脳が活性化する。
  8. 高齢者の誤嚥事故の防止になる。
  9. よく噛むことで食べ物の美味しさをより引き出すことができる。

このように、乳幼児から高齢者まで、食を通して健康づくり、健康維持のために「噛ミング30運動」が推進されています。

よく噛むことの8つの効果!『ひみこのはがいーぜ』

ひみこのはがいーぜ

よく噛むことの8つの効果を覚えやすくしたフレーズが「ひみこのはがいーぜ」です。今から2000年前の弥生時代の女王、卑弥呼(ひみこ)に因んでいます。
なんと、弥生時代に卑弥呼が食べていた食事は、現代の食事に比べると約6倍の噛む回数と時間がかかると言われています。良く噛むことは良いことがたくさんあります。ぜひ「ひみこのはがいーぜ」を覚えてみてください。

 

このフレーズに因んだ 8つの効果についてご紹介します。

 

『ひ』→肥満防止

よく噛むと、ゆっくり血糖値が上がる効果があり、脳の満腹中枢が刺激され、満足感を感じます。食べ過ぎを防ぎ、肥満予防やダイエットにもなります。

『み』→味覚の発達

ご飯やパンなどの炭水化物を良く噛んでいると、甘さを感じることがあります。良く噛むことで唾液が分泌されて消化酵素の働きで炭水化物が甘い糖に分解されるためです。

他の食べ物でも、噛めば噛むほど味が出てくるため、食べ物の味を良く感じることができ、よりおいしく感じることができます。

『こ』→言葉の発音ハッキリ

よく噛むことで、口まわりの筋肉をたくさん動かすため、頬や舌がよく動き、自然と口元の筋肉が鍛えられます。

歯並びがきれいに整い、顎の発達もうながされるため、言葉を発音する時に自然にはっきりとした発音ができるようになります。

『の』→脳の発達

食べ物を食べると、舌や歯の刺激が脳に伝わります。良く噛むことは、脳の血流をうながし、栄養や酸素が送られるため、脳の働きをよくしてくれます。子どもの知育を助け、大人は物忘れや認知症の予防になります。

『は』→歯の病気予防

よく噛むと食べ物がしっかり砕かれて小さくなることや、唾液の分泌も多くなるため、お口の中に汚れが残りにくくなるため、虫歯予防になります。
また、歯ぐきの血流がよくなり、歯周病の予防にもなります。

『が』→がん予防

よく噛むと、口の中にたくさんの唾液が分泌されます。唾液には、発がん物質を弱める働きや、活性酸素を除去する働きがあります。活性酸素は過剰に身体に取り込まれると、細胞の損傷を招き、がんの発症に繋がります。

唾液に含まれている酵素成分が、がん予防に効果があると言われています。

『いー』→胃腸快調

よく噛んで咀嚼することで、食べ物が細かく砕かれて唾液だえきとよくまざります。唾液の消化酵素が炭水化物を糖に分解する働きがあるため、胃や腸に負担を軽くして消化を助けてくれます。

『ぜ』→全力投球

良く噛んで食べることは全身の健康を守り、体力が向上するため、運動能力も上がります。噛み合わせも整い、しっかり食いしばることができるため

全身に力が行きわたり、手足の先まで力を入れることができます。

まとめ

  • 本日のお話はいかがでしたでしょうか?「8020運動」と「噛ミング30運動」は、すぐに毎日の生活で気をつけることや、取り入れることが出来ます。
    まず、今の歯の状態をしっかり把握しておくことも大切ですので、歯科医院で検診を受けることもお勧めです。
    しっかり噛んで食べるためには健康的なお口の状態が不可欠です。

毎日の食事で、ひとくち30回以上噛むことで、生涯を通して食育やお口の健康、身体の健康維持に繋がります。
良く噛む効果は良い事ばかりなので、「ひみこはがいーぜ」を思い出して
ひとくちに30回以上噛むことに取り組んでみましょう。

関連ページ

患者様の満足度調査を実施しております。

少しでも患者様にとってより良い⻭科医療を提供するため、第三者機関のNPO法人 日本⻭科医療評価機構に依頼をし、患者様の満足度調査を行っています。患者様の率直なご意見をいただき、改善すべき点は真摯に受け止めていきたいと思っています。当院には患者様の個人情報は一切伝えられませんので、是非、皆様の忌憚のないご意見をお聞かせください。

NPO法人 日本⻭科医療評価機構の調査結果は以下バナーよりご確認ください。


日本⻭科医療評価機構がおすすめする福岡県福岡市・博多駅の⻭医者・博多矯正歯科 KITTE博多院の口コミ・評判

※日本⻭科医療評価機構とは日本⻭科医療評価機構は、ネットで⻭医者を検索してみたが、どこに行けばいいか分からない、診療時間や場所のメリットだけではなく、本当に信頼して通える⻭医者を探したい、そんな患者様のために本当に信頼して通える⻭科医院を評価・認定することを目的とした組織です。