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投稿日:2021.11.12

顎関節症と矯正の関係

皆様こんにちは!博多矯正歯科です。
本日は「顎関節症と矯正治療の関係」についてお伝えいたします。
顎関節症の原因や症状や、一般的に行われる治療方法や、矯正治療との関係性などについて詳しくご説明します。

顎関節症とは

顎関節症

顎関節症(がくかんせつしょう)は名称の通り顎関節に起こる異常のことです。
「口を開けた時にカクカク音がする」「顎に痛みがある」「口が開きづらくなった」などの症状がある場合は、顎関節症が疑われます。
下記のような症状があるかどうか、顎関節症のチェックをしてみましょう。

顎関節症チェックリスト

  • 顎を動かす時や口の開閉する時に痛みがある
  • 食事をした後に顎が疲れやすい
  • 口を開け閉めする時に耳の近くで「カクカク」「ジャリジャリ」などの音がする
  • 縦にした指3本分(3㎝以上)の口を開けることができない
  • ストレスを感じることが多く「食いしばり」や「歯ぎしり」をしてしまう

顎関節症の具体的な顎(あご)の症状

「カクカクと音がする」「顎に痛みがある」「口が開けにくい」などの症状が顎関節症の代表的な症状です。
顎関節症に痛みが伴う場合は、咀嚼筋が筋肉が緊張して硬くなり「肩こり」と同様な理由で「こり」を起こしている可能性があります。
また、カクカクと耳元で音がする場合は顎関節にある関節円板(かんせつえんばん)の異常が多いです。

顎関節と顎を動かす筋肉の仕組み

顎の関節は自由度の高い動きができるため、とても複雑な構造になっています。
顎関節は、下顎骨の下顎頭(かがくとう)、側頭骨の下顎窩(かがくか)、関節結節で構成されています。下顎頭と下顎窩の間には関節円板(かんせつえんばん)と呼ばれる繊維組織があり、この関節円板が骨と骨がこすれることを防ぐクッションの役割をしています。また、関節円板は口の開け閉めや咀嚼の時の下顎の動きをなめらかにしています。
下顎を動かす筋肉は、口を閉じる時に働く咬筋(こうきん)、側頭筋(そくとうきん)、内側翼突筋(ないそくよくとつきん)、外側翼突筋(がいそくよくとつきん)の咀嚼筋(そしゃくきん)と呼ばれる4つの筋肉です。
口を開ける時には舌骨筋群(ぜっこつきんぐん)が働きます。
このように顎関節は、顎の骨などの硬組織と、関節円板や筋肉、靭帯などの軟組織などの複雑な構造でできています。

顎関節症の原因

顎関節症

顎関節症の主な原因は関節円板のズレです。
関節円板は顎の骨の間にあることで関節の動きを受け止めるクッションのような役割をしている軟らかい繊維組織です。
顎の関節の動きが激しい場合、この関節円板に負荷がかかり本来の位置からズレてしまうことがあります。
この関節円板のズレが原因で顎関節症が引き起こされるケースが多いです。
その他にも、筋肉の緊張や、精神的なストレスなど複数の原因が重なって顎関節症が起きることもあります。

タイプ別顎関節症の原因

①咀嚼筋障害

咀嚼筋障害は、口を閉じる時に働く咀嚼筋(そしゃくきん)が過度に緊張することが原因で、口を開けたり閉めたりする時や食べ物を噛む時に痛みを生じます。

 

②関節包・靱帯障害

顎関節の関節包や靱帯などの繊維組織に強い力がかかることで、捻挫と似たような症状で痛みが起こります。

 

③関節円板障害

関節円板がズレて、口の開閉時に「カクカク」と耳元で音がする(クリック音)などの症状があります。
症状が進行すると関節円板がズレたまま戻らなくなる場合もあり、口が開かなくなる開口障害(クローズドロック)が起こることもあります。

 

④変形性関節症

長期間顎関節に強い負荷が繰り返しかかることで、顎関節の骨が吸収したり骨添加が起こることで変形してしまう状態です。口を開けたり閉めたりする時に「ジャリジャリ」「ゴリゴリ」と雑音があるのが特徴です。

 

⑤心因的な要因に起因するもの

心理的なストレスが原因で、睡眠時の歯ぎしり(ブラキシズム)や、無意識に食いしばるなどの癖に繋がり、顎に負荷をかけてしまうことがあります。また、疲労やストレスによる顔や顎周辺の筋肉の緊張が原因で顎関節症が起こることがあります。

顎関節症を引き起こす要因

顎関節症は様々な要因が重なり発症すると考えられています。
そのため、矯正治療で咬み合わせを治したからといって顎関節症がすぐに治るというわけではありません。場合によっては専門医の治療や歯科治療、生活習慣の改善などが必要になることもあります。

 

  1. 睡眠時の歯ぎしり
  2. 食いしばり
  3. 咬合圧が異常に強い
  4. 歯の欠損による残存歯の負荷
  5. 骨格の異常
  6. 不正咬合
  7. 補綴物の咬み合わせが合っていない
  8. 顎の筋肉の異常な緊張
  9. 頬杖をつく・うつ伏せ寝などの生活習慣
  10. 猫背などの姿勢の悪さ
  11. 大きく口をあける癖
  12. 硬いものを好んで食べる
  13. 仕事や人間関係などのストレスや疲労

噛み合せを改善する矯正治療

矯正治療の大きな目的として、「噛み合せの改善をすること」があります。
本来の理想的な噛み合わせに改善し、噛み合わせを適正化することができます。
一部の歯に強くかかっている力や、顎周辺の筋肉の緊張を軽減することができるため、顎関節症の症状が和らぐことがあります。
しかし、矯正治療は顎関節症の根本的な治療方法ではありません。
顎関節症を引き起こす原因は様々で、複数の原因が重なって起きていることもあります。
顎関節症の効果的な治療をするためには、専門医の検査・診断を受けるようにしましょう。

顎関節症の治療方法

一般的な顎関節症の3つの治療方法をご紹介します。

 

  • 薬物療法

顎関節症の薬物療法は、消炎鎮痛剤を処方します。
顎の筋肉の痛みが強い時に薬を服用することで、痛みを和らげる効果があります。

 

  • スプリント療法

スプリントとは顎関節症の治療で用いるマウスピースのことです。
スプリント療法は、歯科医院で歯型を取り、着脱式のスプリント(マウスピース)を作成します。
スプリント(マウスピース)を歯に装着することで、睡眠時や無意識的な歯ぎしり・食いしばりによる負担を軽減することができます。スプリント療法は保険適応の治療方法です。

 

 

  • 理学療法

理学療法は筋肉のマッサージをすることや、痛みがある部位にレーザーを照射して、血行を促進させるレーザー治療もあります。
また、簡単なマッサージや、温冷効果などの血行促進はご自身でできる方法もあります。
入浴後に顎周りを優しく指で円を描くようにマッサージをすることや、蒸しタオルで温めること、アイスノンで数分間冷やすことなどはご家庭でも簡単にできる緩和方法です。

まとめ

今回は、顎関節症の症状や原因についての解説や、顎関節症と矯正治療の関係についてお伝えしました。
顎関節症を引き起こす多くの原因は関節円板のズレですが、その他にも顎関節の変形、筋肉や靭帯などの軟組織の異常、ストレスによる歯ぎしり、食いしばりなど様々な原因があります。
原因に伴って治療方法も複数あります。顎関節症を疑うような症状を感じた時には、歯科医院に受診して関節の状態を確認する必要があります。
噛み合わせの悪さによって、奥歯の負担が大きい場合などは、矯正治療で改善することができますが、根本的な顎関節症の回復は、専門医の検査・診断を受けることがおすすめです。ご自身の状態に合った治療方法を探してみてください。
当院では矯正治療のみを行っておりますが、矯正治療をお考えの方や、矯正治療中の方で顎関節症の症状があるかもしれないと感じた時にはいつでもご相談ください。
歯並びのお悩みがある方は、ぜひ無料カウンセリングにお越しください。

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