投稿日:2022.2.12
口呼吸と鼻呼吸
こんにちは!
博多矯正歯科 中川です。
突然ですが、みなさんは普段息を吸ったり吐いたりするとき、 口 と 鼻 どちらで呼吸をしていますか?
またどちらが正しい呼吸の仕方か知っていますか?
答えは鼻呼吸です。
普段あまり意識することのない呼吸ですが、今日は【口呼吸が及ぼす悪影響】や【鼻呼吸をすることでのメリット】についてお話します!
口呼吸(お口での呼吸)と鼻呼吸(鼻での呼吸)
「口で呼吸をすると風邪を引きやすい」という話は聞いたことがある方も多いと思います。
お口はそもそも呼吸のための器官ではないのでフィルター機能がなく、口呼吸をすることで風邪のウィルスがそのまま体内に取り込まれてしまいます。
そのため、風邪を引きやすくなってしまうのです。
それに比べ、鼻呼吸は鼻で呼吸をする為、鼻毛や粘膜がウィルスをブロックしてくれます。
鼻の入口にある鼻毛は天然のフィルターとも言われ、外から侵入しようとする花粉やホコリなどをブロックしてくれます。
また鼻腔粘膜では、線毛の上皮細胞と粘液の分泌によってウィルスや細菌などのさらに小さな異物を絡め取ってくれます。
口を使って呼吸をすることで、様々な悪影響があり、歯科的な観点から言っても望ましくありません。
*歯科の観点における口呼吸のデメリット
①口臭・着色の原因になる
②虫歯や歯周病になりやすくなる
③歯並び悪くなる
口呼吸をすることで何故このようなデメリットが生じるのか?
①と②には【 唾 液 】に関係があります。
呼吸と唾液の関係性
人は1日のうちに1000~1500mlもの唾液を分泌しています。
唾液は、耳下腺、顎下腺、舌下腺という3つの大きな唾液腺から分泌されます。
そのため、お口の中は常に唾液が出て潤っている状態になります。
ただ、口呼吸をすることでお口の中は乾燥します。
乾燥し汚れがつきやすくなることで歯が着色したり、雑菌が繁殖し口臭の原因になります。
また口呼吸することでお口の中から風が送られてくる状態になるため、同じ口臭の程度でも口呼吸のほうが口臭が強く感じられてしまいます。
このように普段あまり意識することのない唾液ですが、実は様々な役割を果たしてくれています。
唾液の作用
お口の中を滑らかにして喋りやすくしてくれる、消化を促してくれる、食べ物に混ざって飲み込みやすくしてくれるなどの機能があり、その他にも口の中の汚れを洗い流す、酸を中和して口の中を中性に保つ、菌の繁殖を抑える、再石灰化によってむし歯を防ぐ、など口の中を清潔で健康に保つ働きがあります。
唾液がこのような働きができるのは、お口の中が濡れた状態だからです。
口の中が乾いてしまうと本来の役割を果たすことができません。
また、*歯科の観点における口呼吸のデメリットの【③歯並びが悪くなる】については、
【舌の位置】に関係があります。
上顎を舌で触ってみると前歯の裏側にくぼみがあるのがわかりますか?
このくぼみに舌の先端が当たっているのが正しい位置になります。
舌がこの位置にあることで唇の周りをはじめとした筋肉とのバランスがとれるため上顎の歯列が上手く広がって成長していきます。
ですが、口呼吸をすると舌が下方に下がります。
舌が下方にさがることで、唇の周りの筋肉とのバランスがとれず、上顎の歯列も上手く広がらないためガタガタの歯並びになったり、出っ歯や開口になってしまいます。
では鼻呼吸によるメリットはなんでしょう。
鼻呼吸により期待される効果
・口を閉じることで口の渇きやのどの乾燥を防ぐ
・唾液の分泌が多くなることで口の中の殺菌効果が高まる
・いびきの軽減、予防に効果がある
・筋肉にたくさんの酸素が届けられるので疲労物質の乳酸が減少しデトックス効果が高まる
・基礎代謝が上がり、痩せやすい体になる
などお口の中だけではなく、体全体に嬉しい効果があります。
口呼吸が及ぼす悪影響、鼻呼吸のメリットが分かったところで、今日から呼吸を意識してみませんか?
*口呼吸を治す方法
1 鼻呼吸を意識する
2 口の周りの筋肉を鍛える
3 耳鼻咽喉科で治療を受ける
4 口呼吸を治すグッズを使用する(テープを口に貼る)
5 肥満の方は痩せるよう心掛ける
6 鼻は出して口だけマスクをして寝る
7 自分にあった枕の高さにする
口呼吸に心当たりがある方は少し気にしてみてください♪