投稿日:2023.5.10
後戻りしてしまった後の矯正
こんにちは。博多矯正歯科です。
今回は「再矯正」についてお話ししていきたいと思います。
「再矯正」とは一度歯列矯正したのちに後戻りが生じ、再度歯列矯正を行うことを指します。
ではなぜ一度綺麗に並べた歯並びがまた戻ってくるのか、再矯正をすることによって起こりうるリスクなど関連する情報も含めてご説明していきたいと思います。
目次
「後戻り」とは何か
後戻り:一度歯列矯正をしたのちに、前の歯並びに戻っていくこと
ではなぜ一度歯列矯正をしたにもかかわらず後戻りが生じるのでしょう。
そもそも初めての歯列矯正を終えて矯正器具を外してすぐは無理やり矯正器具で歯を動かしていたため、歯の周りの骨が安定しておらずとても後戻りしやすくなっております。
そのため保定装置(博多矯正歯科では歯と歯茎全体を覆ったマウスピースでの保定)を使用していただき歯と骨を安定させていくという仕組みになります。
ここで保定装置を十分に使用していない場合後戻りが生じます。
博多矯正歯科では保定期間を、矯正期間と同じ年月(保定前期)プラス6か月間(保定後期)として設けています。
また保定期間中はしっかり歯と骨が安定するように、お渡しした保定装置(マウスピース型リテーナー)を1日20時間以上(お食事と歯磨き以外)必ず着用するようお伝えしております。
保定装置(マウスピース型リテーナー)の着用が不十分の場合は、後戻りが生じますので歯列矯正を終えた方は必ず決められた時間しっかりと着用しましょう。
そして保定装置を使用しているのにも関わらず、後戻りが生じる場合もあります。
それは口腔習癖(お口の中やお口周りにある歯並びに影響を及ぼす悪い癖のこと)です。
口腔習癖がある方は、日常的に無意識のうちにその癖を行っています。
口腔習癖
吸唇癖(指を吸う癖)
→子供に多くみられる症状。かみ合わせが悪くなったり、上の歯並びのアーチが狭くなったりします。
口唇癖(唇をかむ癖)
→受け口になる可能性もあります。
咬爪癖(爪をかむ癖)
→前歯がかみ合わなくなったり、歯と歯の間に隙間ができたり、歯がすり減ったりします。
異常嚥下癖
→食べ物を食べるときや飲み物を飲むときに舌の先を上下の歯の間に入れて飲み込む癖のこと
舌突出癖(舌を前に出す癖)
→出っ歯になったり、上下の前歯がかみ合わなくなったり、歯と歯の間に隙間ができたりします。
口呼吸(通常鼻呼吸のところ、口で呼吸すること)
→お口周りの筋力低下により顎などの成長や歯並びのバランスが悪くなります。
また、前歯がより前に出てきたり、顎全体が前に出てきたり、前歯がかみ合わなくなったりもします。
歯ぎしり
→歯の表面がすり減り、かみ合わせや顎に違和感が生じます。
このような口腔習癖が挙げられます。
口腔習癖は大前提として矯正治療前の改善が必要ですが、矯正治療後にもその症状をお持ちの方は意識的に口腔習癖の改善をしていかなければなりません。
口腔習癖の改善については過去の記事をご覧ください。
まとめると、保定装置を十分に使用していなかったり、口腔習癖がある方が歯列矯正後後戻りしやすくなります。
再矯正
では、後戻りが進んでいる歯並びに対して再矯正は可能なのか。
再矯正は可能です。
しかし一度目の歯列矯正で凹凸のあった歯並びを無理やり大きな力を与えて動かしているため歯の根っこが吸収されていたり、歯茎が退縮している状態がほとんどです。
その状態で再矯正を行うと、さらに歯茎が下がったり、歯の動揺が治まらなかったり、最悪の場合歯が抜けるというケースも考えられます。
一度歯列矯正をされていて、後戻りが生じたため再矯正を考えている方全員が再矯正可能ではありません。
まずはカウンセリングにお越しいただき、お話しを聞かせていただいたうえで検査(別途料金発生)を受けて、再矯正可能か判断させていただきます。
カウンセリングのご予約はネットからでも可能です。ご希望の方はまずはカウンセリングのご予約からお願いいたします。
では次回もお楽しみに。