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ブログ

投稿日:2024.8.7

【舌側矯正】前歯(口元)の突出感・八重歯が気になる

こんにちは!福岡市博多区にある博多矯正歯科KITTE博多院です。
今回は舌側矯正にて矯正治療を行った方の症例を実際のお写真とともに紹介していきます。
当ブログには口腔内の写真が含まれますので苦手な方はご注意ください。

基本情報

【主訴】前歯の突出感、八重歯
【診断】叢生・過蓋咬合
【年齢】24歳女性(初診時)
【装置】舌側矯正+TADs
【抜歯部位】上顎左右第一小臼歯
【治療期間/定期的な調整回数】約2年5か月/29回
【費用】¥1,375,000
【リスク・副作用】歯肉退縮・歯根吸収・疼痛・咬合の違和感・装置の違和感

初診時

症例

こちらは初診時の写真です。上顎には全体的に叢生があり、下顎は上顎に比べると叢生量は少ないですが前歯のがたつきや臼歯がやや舌側に傾斜しているのが分かります。また上顎の前歯が前方に突出していることや、咬み合わせの深さも問題点として挙げられます。

 

このように奥歯でしっかりと咬んだ時に上顎の前歯が下顎の前歯に過剰に覆いかぶさっていたり、下顎の前歯の先端が上の歯茎に当たるような状態を「過蓋咬合(ディープバイト)」と言います。過蓋咬合は叢生などと違って自覚がない方も多く、歯科医院で指摘されて気付くというケースも多くあります。

 

過蓋咬合は本来であれば前歯にある程度分散する咬合力が奥歯に集中するため、奥歯に大きな負担がかかります。奥歯の表面がすり減ると歯表面のエナメル質の下にある象牙質が露出することで知覚過敏や虫歯のリスクを上昇させるだけでなく、歯や顎の骨自体にも負荷がかかるため歯を長持ちさせるためにも治療されるのがおすすめです。

治療計画

【装置】裏側矯正+TADs
【抜歯部位】上顎左右第一小臼歯

 

今回は上顎左右第一大臼歯を抜歯して治療するため、矯正用インプラントのTADs(アンカースクリュー)も併用しました。
裏側矯正でTADsを使用する場合は上顎の口蓋正中に2本埋入し、その周りに「PLAS」と呼ばれる太いワイヤーの装置をセットして固定源として使用します。このPLASはブラケットとPLASのアームを細いワイヤーで繋ぐことで歯が動かないように固定したり、抜歯した隙間を閉じる際に用いられます。

装置装着後

症例

こちらは上下の装置装着と上顎左右第一大臼歯の抜歯まで終わった状態の写真です。
表側矯正は同日に上下の装置の装着ができますが、裏側矯正の場合は上と下、分けて装着を行います。
上から先に着けたのでこの時点でも少し歯が動いているのが分かります。

 

前歯の凹凸が大きい部位はその他の歯に着いているようなブラケットを装着する面を確保できません。なので半分程度の幅のブラケットを装着してワイヤーを通し、ある程度歯が動いて大きなブラケットを装着できるようになったタイミングで順次付け替えを行います。
凹凸の度合いにもよりますが、大体2~3ヵ月程度経過すると大きなブラケットに付け替えが可能になります。

 

上顎の一番奥の歯に青い塊がついていますが、これは「Biteup(バイトアップ)」と呼ばれるものになります。この患者様のように咬み合わせが深い方はただ装置を着けただけだと、上顎のブラケットと下顎の歯がぶつかってしまい装置が外れたり壊れる原因になります。装置が外れると動かした歯が後戻りしてしまい治療の進行の妨げとなりますので、それを防ぐためにこのバイトアップをセットする処置を行います。
バイトアップは慣れるまでの間、喋りづらさや食べ物を咀嚼したり嚙み切るといった動作が困難になりますが治療を進める上で重要なものですので患者様のご協力が必要になります。

治療開始から約6か月後

症例

治療開始から約半年が経過した状態です。
まだ上顎前歯の突出感は残っていますが、全体的な凹凸はほとんど改善されていますね!

 

一般的な矯正治療の流れとして、歯の凹凸が多い時期は細いワイヤーを装置に通し、徐々にそのワイヤーを太いものに交換していくことで歯を並べていきます。歯の凹凸が改善してアーチが整ってから抜歯した部分の隙間を閉じていくため、現段階では隙間は残ったままです。
元々の叢生量でこの凹凸を改善する期間は前後しますが大体半年から1年程度要するので、隙間が気になる方の中にはプラスチックの仮の歯を着ける方もいらっしゃいます。

治療開始から約12カ月後

症例

治療開始から約1年が経過しました。この時は上顎の左右の1番目の歯が他の歯に比べて挺出しているのを改善するために装置の位置を調整したので細めのワイヤーが入れてあります。僅かな変化ですが少し装置の位置が変わっただけでも太いワイヤーが入らなくなることもあります。
装置が外れたり、ワイヤーがしっかりと装置に固定されていないと歯はどんどん後戻りをしてしまうので、そういった場合もワイヤーのサイズを下げることがあります。

 

ワイヤーのサイズには何段階か種類がありますが、治療を進めるには一定以上の太さのワイヤーを入れる必要があるので装置が外れた場合はできるだけ早めにご来院していただき、付け直しをする必要があります。

治療開始から約18ヶ月後

症例

約1年半が経過しました!この時点では上顎は隙間を閉じ始めて、下顎は前歯の微調整を行っている段階です。この方は下顎の便宜抜歯が必要なく、隙間がない方だったので上顎と比べると治療の進みが速いですね。
上顎には前述したTADsの周りにPLASと呼ばれる装置がセットされています。

 

このようにワイヤーにフックを装着し、フックとPLASを『パワーチェーン』というゴムで繋ぐことで前歯を後ろに下げていきます。このパワーチェーンには何段階かに強度が分かれており、用途や状況によって使い分けをします。
隙間を閉じる際に使用するのが主ですが、叢生を改善する段階で使用したり、歯の捻じれをとるために使用することもあります。
また、何段階か強さがあると説明しましたが、いきなり強い力をかければ隙間が早く閉じるというわけではないため隙間が閉じるペースが遅かったり、しばらく停滞しているような場合は力を強める、といった風にパワーチェーンの強さは調整を行います。

 

パワーチェーンは最初は半透明であまり目立ちませんが、カレーやコーヒーのような着色しやすいものを食べたり飲んだりすると黄色く染まってしまうので、見た目の面で気になる方は控えていただく必要があります。パワーチェーンは大体2週間ほどでゴムの力が弱くなっていくため、月に1度の調整のタイミングで新しいものに交換をします。見た目が気になるけど着色しやすいものを食べたい!という場合は調整の前日に食べていただくのがおすすめです。

 

上顎の1番奥歯についていたBiteupも、他の奥歯がしっかりと咬んで深い咬み合わせが改善されたので外すことができました!咬み合わせを改善するためのゴムかけは患者様ご自身での管理が必要になることや、20時間以上の使用が推奨されているためなかなか20時間以上使用できなかったり、使用をサボってしまうという方も少なくありません。特に、元々咬み合わせが深い方は咬み合わせの改善にかなりの時間を要することもあるので、治療期間を少しでも短くしたい!という方はゴムかけをしっかり頑張っていただく必要があります。

 

またゴムかけには奥歯を咬ませるためのもの以外にも、写真のように上顎の前歯と下顎の臼歯とでゴムをかけていただくことによって上顎を後ろに下げたり、逆に下顎を後ろに下げるために用いることもあります。

治療開始から約24カ月

症例

約2年が経過しました!残っていた隙間はすべて閉じきったので上下の前歯の微調整を行っています。

治療終了

症例

約2年5カ月の矯正治療が終了しました!
上顎の前歯の突出感がなくなり、全体的な凹凸も改善されていますね!
咬み合わせが深く、正面から見たときに下顎の歯がほとんど見えていないような状態でしたが、上顎の前歯の被さりがなくなり咬み合わせが改善されたことによって上下の歯が見えるバランスも綺麗に整っています。

まとめ

今回は舌側矯正の症例を紹介させていただきました!

 

上顎の前歯の突出感が改善されると口元もすっきりとした印象になります。舌側矯正は装置が見えないため審美的な面で矯正治療を迷われている方にはとてもおすすめの装置です。今回の症例のようにどうしても表側にゴムかけ用のボタンを着ける必要があることもありますが、矯正装置とは違って前撮りや成人式、結婚式などのタイミングで外したい!という場合も追加の料金なしで取り外すこともできますのでご相談ください。

 

 

 

当院では無料のカウンセリングを行っておりますので、少しでも矯正に興味のある方は是非お気軽にご予約ください。電話予約、ネット予約どちらも受け付けております。

 

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