投稿日:2024.11.9
出っ歯はどこからが出っ歯といわれるの?重度と軽度の基準を解説
こんにちは。博多矯正歯科KITTE博多院です。
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます。
「私の歯並び、出っ歯なのかな?」
「出っ歯って、どこからが出っ歯なの?」
「セルフチェックの方法を知りたい」
このような疑問はありませんか?
出っ歯とは、上の前歯が下の前歯よりも前に出ている状態のこと。口元が気になりやすい歯並びの一つです。
本記事では、出っ歯の基準、セルフチェック方法、治療法などについて解説します。出っ歯で悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
目次
出っ歯とは?
出っ歯とは、上の前歯が下の前歯よりも前に出ている状態のことを指します。専門用語では「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」と呼ばれます。
正常な歯並びでは、上の前歯が下の前歯を少しだけ覆うように重なっています。
しかし、出っ歯の場合は、上の前歯が下の前歯よりも大きく前に出ていたり傾いていたりします。
どこからが出っ歯?基準をチェック!
出っ歯かどうかを判断する基準はいくつかあります。
ここでは、歯科医師が診断に用いる基準と自分で簡単にできるセルフチェックの方法をご紹介します。
歯科医師が診断する出っ歯の基準
以下の項目を総合的に判断して出っ歯を診断します。
- ①オーバージェットの測定:オーバージェットとは、上の前歯と下の前歯の前後の隙間のこと。標準的なオーバージェットは2〜3mmですが、4mm以上になると出っ歯の傾向があると診断されます。
- ②Eラインの観察:鼻の先端とアゴの先端を結んだ線を「Eライン」と呼びます。Eラインに対して、上唇が前方に突出していると出っ歯と判断される可能性が高くなります。
- ③口唇の閉鎖:前歯が邪魔をして唇が閉じにくいかどうかを確認します。
- ④顎の形状:上あごの骨が前方に突出している、または下あごの骨が後退している場合、骨格性の出っ歯と診断されることがあります。
- ⑤歯の傾斜:上の前歯が前方に傾斜している場合、歯性の出っ歯と診断される可能性があります。
- ⑥咬合関係:奥歯や前歯の噛み合わせも総合的に評価されます。
5秒でできるセルフチェック
ご自身で出っ歯かどうかを簡単にチェックしてみましょう。
- ・唇を軽く閉じる際、無理なく閉じられますか?
- ・横顔を見て口元が前に突き出ていませんか?
- ・唇を閉じた時に、上下の歯の間に隙間はありますか?
- ・唇を閉じるときに、顎にシワが寄っていませんか?
これらの項目に1つでも当てはまる場合は、出っ歯の可能性があります。
重度と軽度の基準
出っ歯の程度には軽度と重度があり、基準も異なります。
一般的に上の前歯が下の前歯より4mm以上前に出ている場合を出っ歯と診断します。軽度の出っ歯は、4~6mm程度で奥歯の噛み合わせに問題がない場合です。
軽度の出っ歯は、抜歯をせずにマウスピース型矯正やワイヤー矯正など、歯の傾きや位置を調整する矯正治療が行われます。
一方、重度の出っ歯は、骨格が原因で起こる場合があり、6mm以上になることもあります。顎の骨自体が前に出ているため、歯並びだけでなく顔貌にも影響が出ることも。
しかし、出っ歯の程度はそれだけで判断するのではなく、Eラインや鼻唇角、口元の突出感なども考慮されます。
重度の出っ歯の治療では、顎骨の手術を伴う外科的矯正治療が必要になるケースもあります。
ご自身の出っ歯が軽度なのか重度なのか、どの治療法が適しているのかは歯科医師の診断が必要です。少しでも気になる方は、早めに歯科医院を受診して相談してみましょう。
出っ歯の原因は?
出っ歯はなぜ起こるのでしょうか?その原因は大きく分けて遺伝的なものと、生活習慣など後天的なものに分けられます。
遺伝的要因
親から受け継ぐ骨格や歯の大きさ、顎の成長などが原因で、生まれつき出っ歯になる場合があります。
例えば、顎の骨格が小さいのに対して歯が大きかったり、上顎が過成長したりすることで、歯が並ぶスペースが不足し、出っ歯になることがあります。
後天的要因
生活習慣や癖などが原因で、後天的に出っ歯になることもあります。主な原因は以下の点が挙げられます。
- ・口呼吸:鼻で呼吸せずに口で呼吸する癖があると、舌が正常な位置に置かれず、前歯を押し出す力が働いて出っ歯になることがあります。
- ・指しゃぶりや舌癖:幼児期に指しゃぶりや舌で歯を押す癖があると、歯並びが悪くなり、出っ歯になることがあります。
- ・歯の喪失:乳歯が早く抜けたり、虫歯で歯を失ったりすると、周りの歯が傾いて隙間を埋めようとするため、歯並びが乱れて出っ歯になることがあります。
出っ歯の原因は一つとは限りません。遺伝的な要因と後天的な要因が複合的に作用している場合もあります。
出っ歯を放置することのデメリット
出っ歯を放置すると見た目の問題だけでなく、さまざまなリスクがあります。
口元にコンプレックスを持つことがある
出っ歯は、口元を気にしたり笑顔に自信が持てなくなったりするなど、精神的なストレスを与える可能性があります。
噛み合わせが悪化しやすい
出っ歯によって上下の歯の噛み合わせが悪くなると、食べ物をうまく噛み砕くことができず、消化不良を起こしやすくなります。また、顎関節症を引き起こす可能性もあります。
虫歯・歯周病のリスクが増加しやすい
歯並びが悪いと、歯ブラシが届きにくく、歯垢が溜まりやすくなります。そのため、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
発音へ影響することがある
出っ歯によって舌の動きが制限されると、サ行やタ行などの発音がしにくくなることがあります。
頭痛・肩こりなど全身の健康へ影響することがある
出っ歯を放置することで、噛み合わせの悪化から顎関節症や頭痛、肩こりを引き起こす可能性があります。また、消化不良による胃腸への負担増加や、口呼吸による睡眠時無呼吸症候群のリスクも高まります。
出っ歯の治療法
出っ歯の治療法として、主に矯正治療が用いられます。
ここでは、代表的な矯正治療の種類とそれぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
マウスピース型矯正
透明なマウスピース型の装置を装着して歯を動かす方法です。
取り外しが可能なため、食事や歯磨きの際に邪魔になりません。目立ちにくいのも大きなメリットです。
ただし、1日20時間以上の装着が必要となるため、装着時間を確保するのが難しい場合があります。
ワイヤー矯正
歯の表面にブラケットと呼ばれる小さな装置を付け、ワイヤーを通して歯を動かす方法です。
ワイヤー矯正は、「表側矯正」と歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着する「裏側矯正(舌側矯正)」の2種類があり、幅広い症例に対応可能です。
しかし、装置が目立つ、食事や歯磨きの不便さなど、デメリットもあります。裏側矯正(舌側矯正)は目立ちませんが、費用や発音への影響などを考慮する必要があります。
まとめ
出っ歯かどうかを判断するには、上下の前歯の角度、唇の状態、Eラインなどを総合的に見ることが大切です。
出っ歯を放置すると見た目の問題だけでなく、噛み合わせの悪化や虫歯・歯周病のリスク増加、などさまざまな問題を引き起こす可能性があります。しかし、早期に治療を開始することで、これらのリスクを軽減できる可能性があります。
「ちょっと気になるな…」と感じたら、早めに歯科医院を受診して相談しましょう。
当院は、豊富な経験と実績を持つ矯正専門の歯科医院です。軽度から重度まで、あらゆる出っ歯に対応する治療法をご用意しております。
患者様一人ひとりにぴったりの治療プランをご提案させていただきますので、お気軽にカウンセリングへお越しください。