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矯正コラム

保定で使うリテーナーとは

リテーナーは、矯正治療後の歯並びを安定させるために欠かせない装置で、治療が完了した後も、保定期間中に指定された時間装着することで、歯の位置をしっかりと保持し、再び乱れるのを防ぎます。この保定期間は、矯正治療の成果を長く保つための重要なステップであり、患者様にとっても美しい歯並びを維持するための大切なプロセスです。

保定装置(リテーナー)とは?

リテーナーとは、矯正治療によって動かした歯が元に戻らないよう、位置を安定させるための装置です。歯を新しい位置に動かした直後は、周囲の骨や組織がまだ定着しておらず、しばらくの間、歯が再び動きやすい状態です。これは、身体が自然と元の状態に戻ろうとする力が働くためで、この力に抵抗するためにリテーナーが必要です。

リテーナーには取り外し可能なものと、固定して使用するものがあり、治療部位や患者様の生活スタイルに応じて使い分けられます。矯正装置とは異なり、リテーナーは歯を動かすためのものではなく、治療後の位置を保持するための装置です。そのため、大きな痛みを感じることはほとんどありませんが、確実に装着することが大切です。

リテーナーの装着期間と時間

保定期間は矯正治療期間と同じくらい、またはそれより長い期間が必要となります。一般的には、矯正治療にかかった時間と同程度の保定期間が設けられますが、個々の患者さまの状況に応じて異なる場合もあります。また、保定期間中の装着時間は、治療完了直後は1日20時間以上の装着が必要とされますが、時間が経過するごとに装着時間が短くなり、最終的には夜間のみの装着となります。

保定期間中の通院頻度

矯正治療が完了した後も、定期的な通院が必要です。通院の頻度は治療完了後3ヵ月、6ヵ月、1年という間隔で行われ、保定期間中はおよそ2年間に4回程度の来院が推奨されます。

後戻りを防ぐために

「後戻り」とは、矯正治療で一度整えた歯並びが再び乱れてしまう現象を指します。矯正治療によって動かした歯は、すぐに新しい位置で固定されるわけではなく、周囲の骨や歯茎などの組織が再び安定するまでには時間がかかります。そのため、リテーナーを正しく使用せずに放置すると、歯が元の位置に戻ろうとする力が働き、せっかくの治療結果が無駄になってしまう可能性があります。

後戻りは、特に矯正治療後の最初の数年間で起こりやすいですが、適切な保定装置の使用により、そのリスクは大幅に軽減されます。定期的に歯科医院でチェックを受け、リテーナーがしっかりとフィットしているかどうかを確認することも重要です。特に、夜間のみの装着に移行する際には、歯並びが安定しているかどうかを慎重に見極めながら進める必要があります。

当院のリテーナー

博多矯正歯科で取り扱うリテーナーの主力は「マウスピースタイプ」(クリアリテーナー)で、透明で目立たず、見た目に配慮しながら歯並びを固定できるため、多くの患者様に好評です。クリアリテーナーは簡単に取り外せるため、食事や歯磨きの際には外して衛生を保つことができ、日常生活でも自然に溶け込みます。このように、見た目の自然さや取り扱いの容易さを兼ね備えているため、初めてリテーナーを使用する方や美観を重視する方に特におすすめです。

リテーナーの種類は多様で、機能や使用感にそれぞれ違いがあり、治療の進行具合や目的に応じた選択が可能です。以下、各リテーナーの特徴について詳しく説明します。

1. ベッグリテーナー

ベッグリテーナーは取り外し可能な構造で、裏側がプラスチック製、表面には金属ワイヤーが施されています。歯全体をワイヤーで覆うため、しっかりと安定させることができ、後戻りを防ぐ目的に適しています。このリテーナーは、特に全体的にしっかりと歯を保持したい患者様に選ばれることが多いです。取り外しが可能なので、歯磨きや食事の際には清潔に保つことも可能です。

2. ホーレーリテーナー

ベッグリテーナーと似た構造を持ちますが、ホーレーリテーナーは前歯に特化しており、前歯部分にのみワイヤーがかかります。そのため、軽量で取り扱いやすく、特に前歯の後戻りを予防するために役立ちます。前歯が移動しやすい方や、部分的な安定を求める方には使いやすいリテーナーです。

3. QCMリテーナー

QCMリテーナーは、前歯部分が透明で目立たないのが大きな特徴です。一部にはワイヤーが使用されているものの、前歯部分には透明な素材が使われているため、特に審美性を重視される方に向いています。このリテーナーは、前歯の後戻りが気になる方や、周囲の視線が気になる方に適しています。透明性があることで見た目に自然で、装着していても安心して過ごせます。

4. クリアリテーナー(マウスピースタイプ)

クリアリテーナーは、透明なプラスチックで作られたマウスピース型のリテーナーで、取り外しが可能なため、衛生管理も容易です。透明で目立たず、装着時の違和感も少ないことから、特に見た目を重視する方に人気です。日常生活の中でほとんど気にならないため、初めてリテーナーを使用する方にもおすすめで、使用感や見た目においてストレスが少ないのが利点です。

5. リンガルリテーナー

歯の裏側に固定されるリテーナーで、表側からは見えない設計が特徴です。裏側にワイヤーを固定するため、特に前歯部分の後戻りを効果的に防止します。リンガルリテーナーは、見た目に配慮しつつ、しっかりと固定力を持つため、審美性と機能性を兼ね備えています。取り外しができない分、メンテナンスは必要ですが、毎日装着する手間がないため安定的に使用できます。

リテーナー装着による痛みや違和感について

リテーナーは、矯正装置と異なり歯を動かす目的ではなく、治療後の歯の位置を保つためのものであるため、装着時の痛みは一般的に少ないです。しかし、長時間装着を怠ると、再度装着した際に締め付けられるような圧迫感や少しの違和感が生じることがあります。特に保定期間の初期段階では、指定された時間内でしっかりとリテーナーを装着することが重要であり、食事や歯磨き以外の時間帯には極力装着するようにしましょう。

まれに、リテーナーが口内の形に完全に合わないことで不快感や痛みが生じる場合があります。違和感や痛みが続く場合は無理に装着せず、早めに歯科医師に相談し、適切な調整を受けるようにすることが推奨されます。リテーナーの違和感が長引くことを防ぐためにも、装着時のフィット感には注意を払い、必要に応じて調整を行いましょう。

リテーナーの費用について

リテーナーの費用は、装置の種類によって異なります。博多矯正歯科では、リテーナーの費用は矯正治療費用に含まれており、追加の費用は発生しません。また、リテーナーの再作製にも対応しており、予備のリテーナーが必要な場合や破損した場合は、再度作製が可能です。

リテーナーは矯正治療の仕上げとして非常に重要な役割を担っています。正しく装着し、保定期間をしっかり守ることで、長期にわたって美しい歯並びを保つことができるでしょう。

リテーナーの再作製について

リテーナーは長期間使用するものですので、破損したり、紛失してしまったりした場合、速やかに新しいものを作製することが大切です。博多矯正歯科では、治療完了後のリテーナー1セット分の費用が治療費用に含まれています。そのため、通常の使用においては追加費用が発生することはありませんが、予備としてリテーナーが欲しい場合や、リテーナーが破損してしまった場合には、再作製の依頼が可能です。詳細については保定装置(リテーナー)再作製に関するご質問をご覧ください。

リテーナーの再作製は、患者さまの歯並びにしっかりとフィットさせる必要がありますので、適切な型取りや調整が必要です。破損や紛失に気付いたら、すぐにクリニックに連絡し、新しいリテーナーを作製するようにしてください。特に保定期間中はリテーナーが無い期間が長引くと後戻りが発生する可能性があるため、迅速な対応が求められます。

リテーナーのみ作製希望の患者様へ

引っ越しなどで通院していたクリニックに通えなくなった場合や、他院で矯正治療を受けたものの、リテーナーを再作製したいというご希望がある方も少なくありません。当院では、矯正治療を当院で受けていない患者様にもリテーナー作製の対応を行っています。

リテーナーを作製する際には、まず口腔内の状態を確認し、最適な装置を選ぶ必要があります。特に、クリアタイプのリテーナーを希望される方や、従来のリテーナーに満足していない方にもご対応いたします。ただし、歯並びの状態や患者様の口腔環境によっては、適切なリテーナーが作製できない場合もございますので、その点は事前に相談の上ご確認ください。

保定期間中の重要なポイント

リテーナーの役割は、矯正治療で整えた歯並びを固定し、長期にわたって安定させることにありますが、そのためには患者さま自身がいくつかの点に注意を払う必要があります。まず第一に、リテーナーは決められた時間きちんと装着することが求められます。特に保定期間の初期段階では、ほぼ終日装着する必要があり、食事や歯磨きの時以外は取り外さないように心掛けることが大切です。

また、リテーナーの清潔さを保つことも非常に重要です。リテーナーは常に口の中にあるため、細菌が付着しやすく、清掃を怠ると虫歯や歯周病の原因となることがあります。リテーナーは通常、専用のクリーナーで定期的に洗浄することが推奨されていますが、日常的な手入れも重要です。ブラシを使って優しく洗浄することで、衛生的に保つことができます

保定期間が終わった後のケア

保定期間が終了した後も、歯並びの変化に対するケアは続ける必要があります。多くの患者様は、保定期間が終わった後も夜間だけリテーナーを装着することを推奨される場合があります。これは、長期間にわたり歯並びを安定させ、後戻りのリスクを最小限に抑えるためです。
また、リテーナーの使用を終了した後も、定期的な歯科検診を受けることが重要です。歯並びの変化は年齢とともに自然に生じることもあり、その際には早めの対応が求められます。矯正治療後も口腔ケアを怠らず、歯並びを美しく保つために必要な習慣を身に付けることが大切です。

最後に

保定装置(リテーナー)は、矯正治療の最終ステップであり、治療の成果を長期にわたって保つためには不可欠な役割を果たします。装着する期間や装置の種類、通院の頻度などは患者様それぞれの治療経過に応じて異なりますが、リテーナーを正しく使用し、保定期間をしっかりと守ることが、美しい歯並びを維持するための鍵です。リテーナーを適切にケアし、歯科医師の指示に従って使用することで、後戻りを防ぎ、笑顔を守ることができるでしょう。

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