投稿日:2023.5.15
ゴムかけが必要な理由とは?
こんにちは。博多矯正歯科です。
すでに歯列矯正をされている方はご存じかもしれません。
歯列矯正をするにあたって結構な患者様にご協力していただく「ゴムかけ」
今回はその「ゴムかけ」についてお話ししていこうと思います。
ゴムかけとは?
そもそも「ゴムかけ」とは何か。歯列矯正をされた経験のない方は想像がつきにくいですよね。
ゴムかけとは、小さい輪っか状のゴムを使用して歯を動かしていくことです。様々な矯正装置によってゴムをかける装置も変わってきます。
・表側矯正の場合
矯正装置自体にかける。
・裏側矯正の場合
表にかけるための装置がないため、表側のゴムかけが必要な個所に目立ちにくい透明なボタンを付けて、そこにゴムをかける。
・マウスピース矯正の場合
マウスピース自体にゴムをかける切れ込みがある場合は、そこにかける。
ゴムかけの切れ込みがない場合は、クリアボタンを付けてかける。
またゴムかけは一概にも表側だけではなく、必要な方は裏と表でゴムかけをする方もいます。
ゴムかけの方法
ゴムを矯正器具にかけるだけで簡単だと思われる方もいらっしゃると思います。
しかしゴムかけは意外と歯列矯正をされている患者様にとっては、面倒くさかったり、付けることを忘れたりするものなのです。
ゴムの使用方法としては、
- 1日20時間以上(お食事の時と歯磨きの時以外)を基本として使用していただく
- ゴムの交換は最低1日1回していただく(ゴムの力が弱まるため)
- 左右でゴムかけをされている方は、必ず両方ともゴムの交換を行う(片方のみゴムの交換を行うとゴムの力が不均一になるため)
が挙げられます。
簡単そうに思えるゴムかけが一気に面倒に感じる方もいらっしゃると思います。
(人によっては夜のみの装着をお願いすることもあります。)
ゴムかけは長時間すればするほど歯にしっかり力がかかるため、良い効果が得られます。
逆に喋りづらかったり、見える位置でのゴムかけは目立つからしない等の理由でゴムかけを疎かにすると、治療が長引く可能性があります。
ゴムかけのゴムは、大体月に1回来院していただく際にお渡しします。
次回のご予約までにゴムがなくなった方は受付にてお渡ししますので、お気軽にお越しください。
ゴムかけはゴムの力で歯を動かします。
そのため、慣れるまでは矯正器具を付けたときや、ワイヤー交換をしてすぐのときと同様に歯が痛む方もいらっしゃります。
極端に歯が痛む場合は使用時間を考慮しながら様子をみますが、慣れたらゴムをかけていることすら忘れることもありますので最初の段階は少し頑張ってゴムかけをしていただきます。
ゴムかけが必要な理由
ではゴムかけはどのようなときに必要になってくるのでしょうか。
ゴムかけは主にかみ合わせの調整の際に必要になってきます。
歯列矯正は歯の凹凸を治す審美的な改善以外にも、全体的なかみ合わせを治す機能的な部分の改善もします。
かみ合わせが改善することにより、凹凸のあったころの歯並びより食事が上手く取れるようになり消化不良なども防ぎます。
ではゴムかけが必要なかみ合わせとはどんな状態なのか、代表的なものを挙げていきましょう。
2級ゴム
上の歯並びが正常の場合より前に出ている際に使用します。
上の歯を後ろへ、下の歯を前へ押し出すイメージです。
3級ゴム
下の歯並びが正常の場合より前に出ている際に使用します。
2級ゴムの時とは反対に下の歯並びを後ろに、上の歯並びを前に押し出すイメージです。
クロスゴム
上下のかみ合わせが反対にかみ合っている際に使用します。
クロスゴムは裏と表、交叉させてかけるゴムになるためゴムかけの中で一番難しいと思います。
垂直ゴム
上下のかみ合わせがかみ合っていない際に使用します。
主なゴムかけの種類は今挙げた4つです。
患者様ひとりひとりかみ合わせは異なるため、それに伴ってかける位置やゴムの種類、ゴムかけ終了のタイミングも異なります。
ゴムかけは患者様のご協力が一番ですので、治療が長期化しないようにするためにも今ゴムかけをされている方や、これから歯列矯正を始めるにあたって必要になる方は頑張っていきましょう。
今回も長文を読んでいただきありがとうございました。
では、次回もお楽しみに。