投稿日:2021.10.12
ブラキシズム(歯ぎしり)の種類
こんにちは!歯科衛生士の永田です。
今回は「ブラキシズム(歯ぎしり)」についてお話ししていきたいと思います。
ブラキシズムとは
ブラキシズムは昼夜関係なく、無意識的に歯をギリギリとすり合わせたり、噛みしめたりする異常習癖のことを言います。
ブラキシズムは誰にでも起こりますが、問題なのは
- 頻度
- 強さ
- 持続時間
です。
1日のうちで上と下の歯がくっついている正常な時間を皆さんはご存知ですか?
実は正常な方の場合は、20分弱なのです!
普段リラックスしている状態では、上下の歯は当たっていません。安静位空隙と言って、リラックスしている時の上下の歯の間は、2ミリくらいあいているのがベストな状態です。
しかし、歯ぎしりや食いしばりなど異状習癖が続くと、歯や顎にダメージを与えます。
たとえば、詰め物が欠けたり外れる、歯にひびが入る、知覚過敏、虫歯、歯周病、顎関節症などリスクが高くなりますので、対処が必要です。
歯ぎしりは、3つのタイプがあります。
- グラインディング
- クレンチング
- タッピング
この3つについて詳しくご説明いたします。
1.グラインディング
一般的に言う歯ぎしりはこのタイプのことを言います。寝ている間にしている人が多く、無意識のうちに上下の歯をギリギリとすり合わせています。
無意識のため自覚していない人も多く、周りの人に言われて初めて気づく人もいます。
原因としてはストレスや噛み合わせの問題が考えられます。「生理的な現象」の一つとも言えるのですが、顎や歯が痛いなど症状が出る場合には対処が必要です。
治療方法はナイトガード(マウスピース)の装着、ストレスの軽減、噛み合わせの調整などがあげられます。ナイトガードは歯の型をとり作製します。
一般歯科で簡単に作る作ることができますのでお近くの歯医者さんにご相談ください。
2.クレンチング
クレンチングは、上下の歯を強く食いしばったり噛みしめたりすることをいいます。
寝ている間だけでなく起きている間にも起りますが、グラインディング同様、無意識にしていることがほとんどです。
朝起きると顎がだるい、歯が浮いているような感じがするという方は、無意識のうちにこうした噛みしめをしていることが考えられます。
グライディングのように、横にすり合わせる動きはないので音もでず、気づきずらいのも特徴です。
上下の歯は接触せず2,3ミリ離れているのが正常です。実は上下の歯が接触する時間というのは、飲食している間だけなのです。
ですが食いしばりがある人は、常時ぐっと歯を噛みしめているので、歯・歯茎や顎などに大きな負担がかかってきます。
昼間の食いしばりを治すには、食いしばりを自覚することが重要です。日常生活で食いしばりをしていることに気づくことで意識的に食いしばりを予防することができます。
上下の歯を接触させていることに気付いたら、歯を離すことを意識して、深呼吸をしてリラックス状態をつくります。
3.タッピング
タッピングは上下の歯をぶつけ合って、わざとカチカチと鳴らすような音を出すタイプの歯ぎしりです。
全体で見ると少ないタイプで、癖になっている人がほとんどなのでカチカチしている自覚のある人は歯や顎の負担を少しでも減らせるよう改善することをオススメします。
まとめ
歯の痛みやしみる症状の方で歯ぎしりや食いしばりが原因だということはよくあります。
または、食いしばりや歯ぎしりにより、虫歯になりやすくなってしまったり、歯周病が悪化するといった口腔内の健康状態にも影響が出てきます。
この記事を読んで思い当たる部分があれば、少し口を開けてくいしばりを止めてみたり、歯ぎしりがひどいようであればマウスピースを作製して予防をしてみてはいかがですか?
ぜひみなさんも歯ぎしり、くいしばりには気をつけて少し意識してみて下さいね!
また矯正治療について不安や疑問がある方は、まずは初診相談(カウンセリング)に来ていただき、詳しい内容をご確認ください。
ではまた!