投稿日:2025.1.1
ワイヤー矯正で歯が動く仕組みとは?どうやって歯を動かすのか徹底解説!
「なぜワイヤー矯正で歯が動くの?」
「歯が動きやすい人の特徴は?」
なぜワイヤーで歯が動くのか、疑問に感じている方は多いのではないでしょうか。
今回は、ワイヤー矯正で歯が動く仕組みについて詳しく解説していきます。
ブラケット・ワイヤー・ゴムなどのそれぞれの装置の役割や、歯が動きやすい人の特徴と動かせないケースも紹介します。
どういう原理で歯が動くのか気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ワイヤー矯正とは
ワイヤー矯正とは、ブラケットと呼ばれる装置を歯の表面に貼り付けて、そこにワイヤーを通して歯を並べていく治療法を指します。
この治療法はさまざまな矯正方法の中で最も歴史が深く、難しい症例にも対応できる治療法として多くの患者さまに選ばれています。
基本的にワイヤーやブラケットは金属で構成されており、目立ちやすいイメージでした。
ですが、近年では目立ちにくいセラミックブラケットや、ホワイトワイヤーなどの装置も使われるようになり、目立ちやすさを軽減することが可能です。
またワイヤー矯正には、装置を歯の表側に付ける「表側矯正」に加えて、歯の裏側に設置する「裏側矯正(舌側矯正)」もあります。
装置が裏側にあることで、こちらも見た目が目立ちにくい矯正法として、人気を集めています。
ワイヤー矯正で歯が動く仕組み
歯は「歯槽骨」と呼ばれる骨に支えられており、その間には「歯根膜」という薄い膜が存在し、クッションのような役割を果たしています。
ワイヤー矯正では一定方向に力を加えると、歯が動く側の歯根膜が圧縮されて薄くなります。
この歯根膜は元の厚さに戻ろうとして骨を溶かす細胞を活性化し、歯が動く側の骨を少しずつ溶かしていくのです。
一方で反対側では歯根膜が引っ張られて伸びますが、これも元の厚さに戻ろうとする働きがあり、骨を作る細胞を活性化します。
その結果、歯が動いた反対側には新しい骨が作られていきます。
このように骨の吸収と再生を繰り返しながら、歯が動いていくのがワイヤー矯正の仕組みです。
ワイヤー矯正の装置の役割
ワイヤー矯正は、主にブラケットとワイヤーを使って歯を動かしていきます。
ここからは、それぞれの装置にどのような役割があるのかを、詳しく紹介していきます。
ブラケットの役割
ブラケットとは、1本ずつ歯の表面に直接取り付ける小さな装置のことです。
ブラケットの真ん中には「スロット」と呼ばれる溝があり、そこにワイヤーを通して力を加えることで、歯を少しずつ正しい位置に動かしていきます。
一般的には金属製の「メタルブラケット」がよく使われますが、最近では歯に近い色で目立ちにくいタイプも選べるようになっています。
ワイヤーの役割
ブラケットに通すワイヤーは「アーチワイヤー」と呼ばれ、高い弾性を持つ金属製です。
歯並びがなだらかな曲線を描いているため、このワイヤーもアーチ型の曲線をしています。
材料にはニッケルやチタン、ステンレスなどを使った形状記憶合金が用いられています。
このワイヤーは元の形に戻ろうとする性質を持っており、その力を利用して歯を移動させていくのです。
矯正力をアップさせるための装置
ワイヤー矯正は、効率的に歯を動かすために補助装置が用いられることも多いです。
こちらでは、補助装置の顎間ゴムとアンカースクリューを解説していきます。
顎間ゴム
顎間ゴム(ゴムかけ)は、歯の矯正治療で上下の歯の噛み合わせを良くするために使われる補助装置です。
主に見た目の歯並びが整った後に行われることが多く、治療の仕上げとして噛み合わせを改善する目的で使われます。
ゴムかけは患者さま自身で行っていただく必要があり、装着時間の目安は1日20時間ほどになります。
アンカースクリュー
歯科矯正用のアンカースクリューは、小さなねじのような装置で、歯を動かす際の固定源として使われます。
通常、ワイヤー矯正では一番奥の歯を固定源にして歯を動かしますが、アンカースクリューを使うことで、動かしたい歯にピンポイントで力を加えることができます。
歯科矯正用アンカースクリューは一般的にチタン製で作られていることが多く、体になじみやすい素材です。
歯が動きやすい人の特徴
ここまでワイヤー矯正で歯が動く仕組みを紹介しましたが、人によってはさらに歯が動きやすいケースがあります。
こちらでは、そんな歯が動きやすい人の特徴を解説していきます。
新陳代謝が良い
新陳代謝が良いと骨の代謝も活発になり、その結果歯の動きが早くなる傾向があります。
代謝を高めるには若い年齢であることに加え、バランスの良い食事・質の良い睡眠・適度な運動など、健康的な生活を心がけることが大切です。
また湯船にゆっくり浸かって体を温めたり、十分な水分補給を心がけたりすることも効果的です。
口周りの悪習癖がない
口周りの悪習癖がないことで、歯が動きやすくなるケースもあります。
例えば、歯ぎしり・食いしばり・頬杖・舌を押し当てる癖などがある人は、矯正期間が長くなることがあります。
矯正装置で歯を動かす力を加えていても、こうした癖があるとその力が妨げられてしまうからです。
そのためこれらの癖がある場合は、早めに改善する必要があります。
歯が並ぶスペースが確保されている
歯を動かしやすくするためには、歯が並ぶスペースが確保されていることも大切です。
もともと顎が大きかったり、歯と歯のあいだにすき間がある場合は、歯が動きやすくなります。
一方でスペースが不足していると、効率よく歯が並ばなくなることがあるため、必要に応じて抜歯して歯が並ぶスペースを確保することがあります。
神経を抜いた歯でも歯を動かせる?
神経を抜いた後、歯根に問題がなければ、通常通り矯正で動かすことができます。
神経を抜いても歯根膜などの細胞は生きているため、力がかかると歯根膜が反応して歯を動かせます。
ただし、神経を抜いた後で歯根周りが腫れたり膿が出たりすることが繰り返し起こる場合は、注意が必要です。
その場合は、「ドクターに何度も歯ぐきが腫れたことがある」という内容を伝えて、問題なく矯正を進められるかを確認しておきましょう。
歯を動かせないケース
これまで、歯が動きやすい人の特徴を解説しましたが、逆に歯を動かせないケースも存在します。
それは、インプラントを入れていたり、天然歯の歯根と骨が癒着している場合です。
それぞれのケースが理解できるように、詳しく解説していきます。
インプラントを入れている
インプラントは人工の歯根が骨と直接結びついているため、矯正装置で力を加えてもインプラント自体は動きません。
矯正で重要な役割を果たす歯根膜が、インプラントにはないからです。
すでにインプラント治療を受けている患者さまは、インプラント部分を動かさないように治療計画を立てて矯正治療を進める必要があります。
歯根と骨が癒着している
歯根膜がつぶれて、歯根が骨と直接くっついてしまう状態(アンキローシス)では、歯を動かすのが難しくなります。
この癒着は、事故や怪我で歯が強く打撃を受け、歯根膜が死んでしまった場合に起こります。
アンキローシスの場合、見た目は健康そうな歯に見えることが多く、レントゲンでは見つけにくいため注意が必要です。
ただし歯根と骨の癒着の程度によっては、少しずつ歯を動かせることもあるため、気になる場合はドクターに相談してみましょう。
まとめ
ワイヤー矯正は、ブラケットとワイヤーを使って歯を動かす治療法です。
ワイヤーに力を加えることで歯根膜が刺激され、骨の吸収と再生を繰り返しながら歯が動きます。
治療中には、顎間ゴムやアンカースクリューなどの補助装置も使用されることがあります。
ただし口内の状態によっては、歯を動かすことが困難なこともあるため、注意が必要です。
特に大人の方は、これまでに多くの歯科治療を受けていることが多いため、気になる場合はドクターに相談しておきましょう。
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