投稿日：2024.8.17

前歯2本だけ下げたい！部分矯正でもできる？～部分矯正について解説～

こんにちは！福岡市博多区にある博多矯正歯科KITTE博多院です。
よくカウンセリングでもご相談ある前歯だけ矯正したい！というご要望について今回は解説していきます。
興味がある方はぜひ最後までご覧ください。

部分矯正で前歯を下げれる？

結論！下げれません！
理由は簡単で下げたい方向(後ろの歯)に装置が着かないので後ろへ引っ張ることができないからです。
他にも様々なリスクが全体矯正よりも高まりますので今からご説明していきます。

前歯が出ているのが悪化するリスク

部分矯正は基本的に前歯の6本にしか装置が着きません。
そうするとその範囲だけで並べることになりますので、むしろ歯が前に出てしまうリスクも高いです。

噛み合わせのリスク

矯正治療でもっとも重要なのが『噛み合わせ』です。
部分矯正では嚙み合わせはほとんど変えることができない為、後戻りしやすくなります。
そもそも歯並びの凸凹や前歯の傾斜なども嚙み合わせが原因でなっていることも少なくありません。根本の原因を解決しない限り、また元の様に戻ってしまうということです。
また、先程述べたように前歯が出る可能性も高いので、そうなると麺類が噛み切れなくなったりとお食事にも影響が出る事も考えられます。

部分矯正のメリットはないの！？

では、部分矯正のメリットはないのか。なぜ存在するのか。ですが適応症例であれば問題なく治療できます。しかしかなり限られますのでほとんどの人が向いていないという前提で考えられたほうがいよろしいかと思います。

部分矯正のメリットとしては、安い・早い・装置の違和感が少ないなどが挙げられますが、ここで比較したいのがセラミック矯正です。
セラミック矯正は歯を削ってセラミックの歯をかぶせる治療なので歯列矯正とはまったく違うものですが、部分矯正しか考えていないという人は視野に入れてみてもいいかもしれません。

セラミック矯正との比較

理由としては部分矯正を希望される方の特徴として、費用を抑えたい・短期間で終わらせたい、この2つがありますがその両方を叶えられるからです。
1日で綺麗な歯並びになれるのでスピードだけで言えば部分矯正よりも格段に早いです。
費用も1本10万程度が相場ですので本数によっては部分矯正よりも費用を抑えることもできます。
デメリットとしては、歯を削る・神経を取らないといけない・抜歯が必要な場合もある、などが挙げられます。
特に歯を削ることに抵抗がある人はかなり多いかと思います。

	セラミック矯正	部分矯正
費用相場	1本10万程度	50～80万
治療期間	完全な治療終了までは1ヵ月ほど	半年～1年
メリット	仮歯までは1日でできる	歯を削らない
デメリット	歯を削る・抜髄・抜歯の可能性	仕上がりが微妙になることも…

 

セラミック矯正に関しては歯の位置は大きく変えることはできませんので、こちらに関しても仕上がりに限度がある場合がございます。
部分矯正・セラミック矯正ともに仕上がりには限度があることは確かです。

部分矯正をしてくれる病院としてくれない病院の違い

カウンセリングを数件回ったことがある人はご存知かもしれませんが、部分矯正を積極的に取り入れている病院とあまりオススメしない病院があります。
その違いは、噛み合わせに対する考え方の違いです。
部分矯正を積極的にしている病院はまず見た目の変化を重視しており、嚙み合わせは患者様のご要望がなければ特に気にしない。という考えが多いです。
もちろん患者様のご要望を叶えることはとても重要ですが、嚙み合わせを無視するリスクはしっかり事前に説明することが大事だと思います。
患者様は歯並びに対しての知識がない分、「嚙み合わせが変になります」と説明しただけでは想像がつかない人がほとんどだと思います。実際に治療をしてみて噛めなくなったときにはじめて気づくのです。

 

しかし、そうなってからではもう歯をもとに戻してやり直すことは不可能です。
本当にそこまで理解した上で部分矯正を希望しているのかは病院側も慎重になるべきポイントだと思います。
対して、部分矯正をあまり勧めてこない病院は、見た目はもちろんですが、嚙み合わせを重視しています。
そもそも歯列矯正とは嚙み合わせを合わせる為の治療です。
医療の観点から見ると見た目は二の次です。
嚙み合わせを整えた時に自然と見た目も整う。というのが正しい考え方です。
近年では、「歯列矯正をすると見た目が綺麗になる」という情報だけが広まり本来の目的である嚙み合わせを整えるということが薄れつつあります。
もちろん見た目のお悩みを解決することも大切ですが、それはあくまで美容目的になり本来であれば美容整形の域です。

 

当院の考え方としては、嚙み合わせを整えることで必然的に見た目も綺麗になる。歯並びが整って本来のご自身の顔が見えてくる。という考えですので見た目だけささっと変えればＯＫという考えとは少し違います。
それに伴って、口元を下げる量はこのくらいで止めてほしい・もう少し前歯を下げたいなどの嚙み合わせを無視したご要望は対応できかねますのでご了承ください。
もちろん部分矯正が悪いとは言いませんので、ご自身の考えに合った病院を選ぶことが大切です。
また、部分矯正のリスクについてはどの病院でしても同じですので、しっかり説明を聞いた上でご契約されることをおすすめ致します。

どんな人なら部分矯正ができるの？

では、どんな人だったら部分矯正が適応になるのか。当院の判断基準として説明させて頂きます。

 

• 臼歯の咬合がしっかり噛めている

装置が着くのは犬歯～犬歯までの6本です。それより後ろの歯が綺麗に噛んでいれば適応になる可能性が高いです。
判断する基準としては、上の歯が下の歯の2本にしっかり当たっているかどうかです。1本にしか当たっていない人は不正咬合の可能性が高いです。
その場合は、全体矯正がおすすめです。

• 歯の間に隙間がない

正中離開といって前歯の真ん中に隙間がある人もよく部分矯正でご相談頂きます。
たしかに閉じるだけなら部分矯正でもできそうなイメージがあるかと思いますが、その前歯の隙間を埋めることで装置が着いている犬歯の後ろに隙間が発生してしまいます。
部分矯正では隙間の位置が変わるだけで完全に閉じ切るのは難しい可能性が高いです。

• かんだ時に上の前歯と下の前歯があたっていない

動かしたい部分に反対側の歯があたっているとぶつかってそれ以上歯が動きません。
多少隙間があれば動かせる可能性があります！
また、下の歯の前歯だけ矯正したいという方もいらっしゃいますが、その場合は上の歯が覆いかぶさっているのでほとんど不可能です。
歯を動かすには余白(スペース)が必要ということをお忘れなく。

 

ここまで、部分矯正が出来る人の特徴をご紹介しましたが、すべて当てはまる方はいらっしゃいましたか？
博多矯正歯科では部分矯正を実際に選ばれるかたは年に数人程度で、ほとんどが全体矯正の患者様です。
それほど適応症例が少ないというのがお分かりいただけると思います。

前歯を下げる矯正方法とは！？

では、なるべく費用を抑えて前歯をさげるにはどうしたらいいのか？
当院の場合マウスピース矯正が一番費用を抑えることができます。
全体矯正で112万円で可能です。(2024/8時点)
2種類ある部分矯正のうち、上下前歯の部分矯正が79万円ほどなので倍以上差があるわけではありません。
この30万程の差で仕上がりが格段に良くなると考えると安いように思います。
ここで注意していただきたいのがマウスピース矯正は抜歯症例は適応外となっております。
理由としては、抜歯して歯を動かす量が多い場合、マウスピースだと時間がかかりすぎる為です。
歯にとっても患者様にとっても最短で矯正治療を終わらせることはとても重要で、長期間にわたる矯正治療は歯肉退縮や歯根吸収のリスクを高めることになります。
当院では、矯正後のリスクも考慮した上で最適な装置と治療計画をご提案させて頂きます。

 

その為、抜歯なし+マウスピース矯正が不可能な場合はワイヤー矯正から選んでいただくことになりますのでご了承ください。

まとめ

以上が部分矯正で前歯の2本だけを下げれるかの解説になります！
お分かりいただけましたか？
文面だと伝わりづらいこともあるかと思いますので、カウンセリングにお越しいただいた際に模型や資料を使って詳しくご説明させて頂きます。
ぜひお越しください！

 

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