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投稿日:2022.5.18

医療費控除の計算方法

医療費控除とは、1年間にかかった費用が10万円(総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5%)を超えた場合に受けられる所得控除制度の一つです。

ご自身だけでなく、扶養家族の支払った医療費等も含めて申請することができ、治療費だけではなく、通院交通費や対象のお薬代等も含まれます。

 

【医療費控除について】

医療費控除は、支払った医療費がそのまま戻ってくるのではなく、支払った医療費に応じて税金を計算し直すためのものです。

会社員の場合、医療費控除によって給料から天引きされた所得税の還付が受けられます。個人事業主の場合は、医療費控除を確定申告に反映させることで節税につながります。

現在は、窓口での申請以外にもご自宅からインターネット≪e-Tax≫又は郵送で確定申告を行うことも可能となります。

 

【医療費控除の適用要件】

  • 納税者本人または納税者と生計を一にする配偶者や、その他の親族の為に支払った医療費であること
  • その年の1月1日~12月31日の間に支払われたものであること(未払いの医療費は実際に支払った年の控除対象となる)
  • その年に払った医療費が10万円(総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5%)を超えること

 

【歯科・矯正歯科で医療費控除の対象となる具体的な一例を見てみましょう】

医療費控除の対象となるもの

*保険治療費 *自費治療費 *噛み合わせの改善を目的とした矯正治療費(歯列矯正を受ける人の年齢や矯正の目的などによって受けられない場合もある)

*検査費用 *矯正抜歯費用 *インプラント治療費 *入れ歯の費用 *義歯

*歯医者に通う為の通院費  etc…

 

医療費控除の対象とならないもの

*容ぼうを美化する為の矯正治療費 *審美的に歯を白くする為のホワイトニング

*歯科ローンの金利や手数料 *通院のために使用した自家用車のガソリン代

*駐車場代 *タクシー代(公共交通機関が利用できない場合を除く)etc…

 

【医療費控除の申請方法・申請期間】

  • 医療費の通知や領収書で医療費控除の対象になるか確認する
  • 医療費控除と還付の金額を計算する
  • 確定申告書と医療費控除の明細書を作成する
  • 確定申告書と医療費控除の明細書を税務署に提出する
  • 医療費控除で戻ってくる還付金を確認する

 

1)医療費の通知や領収書で医療費控除の対象になるか確認する

医療費控除は、基本的に1年間にかかった医療費の合計が10万円以上または総所得金額の5%のいずれか低い金額が条件となっており、生計を一にする家族全体の医療費がこの金額を上回っているか確認する必要があります。

健康保険組合から『医療費通知』や『医療費のお知らせ』などが送られてきますので、自分の医療費の金額を確認することが出来ます。

(※医療費のお知らせは、前年度10月からその年の9月の間に受診された分になります)

医療費通知に記載されている金額以外に、病院への通院交通費(主に公共交通機関を利用)など、他の費用についても控除を申請できる場合があります。

 

2)医療費控除の金額を計算する

医療費控除の対象になることがわかったら、控除額と還付額を計算します。

*年間で支払った医療費を計算

領収書や健康保険組合の医療費通知に記載されているものを利用し計算

*高額療養費制度の払い戻し分や保険会社から支払われた保険金の額を計算

*支払った医療費から支払われた保険金額を差し引く

 

【医療費控除の計算方法】

申告する方やその方と生計を一にする配偶者・その他の親族のために、その年の1月1日から12月31日の間に支払った医療費がある場合は、次のとおり計算した金額を医療費控除として、所得金額から差し引くことができます。

 

医療費控除を受けるためには、「医療費控除の明細書」を、所得税の確定申告書に添付して所轄税務署に提出する必要があります。

実際に手元に戻ってくる還付金は〖医療費控除額×所得税率〗で求めることができる為、次に所得税率を確認します。

【所得税率の計算方法】

所得税率は、課税所得額に応じて決められます。

課税される所得金額(1,000円未満の端数金額を切り捨てた後の金額です。)に対する所得税の金額は、次の速算表を使用すると簡単に求められます。

(平成27年分以降)

所得税の速算表
課税される所得金額 税率 控除額
1,000円 から 1,949,000円まで 5% 0円
1,950,000円 から 3,299,000円まで 10% 97,500円
3,300,000円 から 6,949,000円まで 20% 427,500円
6,950,000円 から 8,999,000円まで 23% 636,000円
9,000,000円 から 17,999,000円まで 33% 1,536,000円
18,000,000円 から 39,999,000円まで 40% 2,796,000円
40,000,000円 以上 45% 4,796,000円

出典:国税庁ホームページ

上記表を参考にし、所得税率を確認してみましょう。

※課税所得とは、年間の総所得金額から各所得控除を引いた金額のことです。

 

手元に戻ってくる還付金の計算

医療費控除額×所得税率=還付金額

※実際に還付される金額は、所得税率などが変わることにより上記とは異なる場合がございます。

 

3)確定申告書と医療費控除の明細書を作成

確定申告書と医療費控除明細書は、税務署または国税庁のHPより作成できます。詳しくは、下記をご覧ください。(令和3年分確定申告特集より参照)

医療費控除の明細書の書き方など

出典:国税庁ホームページ(当該ページのURL)

 

4)確定申告書と医療費控除の明細書を税務署に提出する

※書類を記載する際、ご本人様以外の生計を一にする扶養家族がいる場合はご家族のマイナンバー番号も必要となります。

 

【手続きに必要なのも】

*確定申告する項目に応じた書類(診断書・領収書・保険金等補填される金額が分かるもの等)

*口座番号

*源泉徴収票(給料所得者・公的年金受給者の場合)

*本人確認書類(マイナンバーカード)

※マイナンバーカードもしくは、①②各1つずつ必要となります。

①個人番号が記載された通知カード

①住民票の写しまたは住民票記載事項証明書(マイナンバー記載のもの)

②運転免許証

②公的医療保険の被保険者証

②パスポート

②身体障害者手帳

②在留カード

②税務署から送付される「確定申告のお知らせ」ハガキ など

 

【確定申告期間】

通常、所得が生じた年の翌年2月16日~3月15日までの約1ヶ月間で申告を行います。

※新型コロナウイルス感染症の影響などにより、災害による申告納付等の期間延長申請書を提出することで所轄の税務署長が指定した日が申告・納付期限となる場合があります。

 

5)医療費控除で戻ってくる還付金を確認する

申告時に記入した金融機関の預貯金口座に還付金が振り込まれます。

預貯金口座への振り込みができない場合には、最寄りのゆうちょ銀行各店舗または、郵便局に出向いて受け取ることができます。

※詳しくは国税庁HPまたは、お近くの税務署にてお問い合わせください。

 

 

 

 

最後に博多矯正歯科KITTE博多院では、医療費控除に使用する診断書(年末11月末~12月末にご希望の有無をお伺いしております)年明けのご来院時にお渡ししております。

また、検査費用や歯科矯正治療費の領収書等再発行が出来かねますので、大切に保管をお願いいたします。確定申告は難しいイメージが強いですが、インターネット≪e-Tax≫を活用すると従来よりも簡単に申請ができますので、ぜひ活用してみてください。

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