投稿日:2022.10.21
受け口の原因となる低位舌ってなに?
こんにちは!博多矯正歯科です。
今回は舌の位置と歯並びの関係についてです。
目次
舌の正しい位置があるのを知っていますか?
みなさんは今ご自身の舌の先端はお口の中のどこにありますか?
これまでご自身の舌の位置を気にしたことがありますでしょうか?
タイトルにあるように、舌の位置は歯並びと非常に深い関係にあります。
舌には正しい位置というのがあり、これは綺麗な歯並びを作るための一つの条件となっています。
逆に、この舌が正しい位置にないと、きれいなアーチの歯並びにならないことがあります。
舌の正しい位置とは?
舌の正しい位置は舌スポットと呼ばれ、上顎の中心の前歯2本の裏側の付け根あたりがそれにあたります。
リラックスしている時、軽く上下の口唇が閉じ、舌の先端がこの舌スポットに触れているのが正解です。
この舌スポットに舌の先端が触れておらず、上下の前歯の間から舌の先端が出ている、あるいは下顎に収まっている状態であればそれは正しい位置とは言えません。
特に、このように舌が下顎に収まっているのを「低位舌」といいます。
次に、この舌の位置の異常がどのように歯並びに関係してくるのか、説明していきます。
舌の位置が歯並びに与える影響とは?
綺麗なU字型の歯並びは、口周り(口唇、頬)の筋肉、舌の筋肉、位置のバランスでつくられます。
口周りの筋肉が弱く、常に口が開きっぱなしになっていると、上下前歯は前方に傾斜してしまい、出っ歯や開咬(上下の前歯が咬み合わず開いている状態)になります。
加えて、口が開きっぱなしになっているとき、舌は舌スポットではなく、下顎に位置するため、下顎の成長が必要以上に前方へ進んでしまい、下顎前突(受け口)になることもあります。
つまり、綺麗な歯並びや口元を得るには、口周り、舌の筋肉のバランスが取れていることが必須条件であり、舌スポットに舌がある、というのはその一つであるといえます。
また、舌が舌スポットにあることのメリットが他にもあります。
メリット①:口呼吸から鼻呼吸へ
今、綺麗な歯並びを得るには正しい舌の位置が必要とお話しましたが、正しい舌の位置であることは歯並びだけではなく、その他にもメリットがあります。
特に、口がぽかんと開いたままになっていた口呼吸から、鼻呼吸へ改善していくのは体にとっても非常に大きなメリットです。
口呼吸は気道へ直接外気が入ってしまうことになるので、風邪やウイルス感染のリスクが高くなります。
それが鼻呼吸の場合、鼻腔が異物や感染物質を除去するフィルターとなっているため、口呼吸の時のような感染リスクが軽減されます。
メリット②:矯正治療後の後戻り防止
矯正治療後の後戻りの防止になることです。
矯正治療には必ずついて回ることですが、歯を動かし終わったあと、歯は元の位置に戻ろうとします。
これを「後戻り」といいます。
この後戻りを防ぐために、矯正では動かした歯をその位置でキープできるように必ず「保定装置」というものを装着します。
それと合わせて、舌やお口周りの筋肉のバランスが整っていると、より矯正後の歯並びが安定します。
このように後戻りを少しでも防止する意味で、非常にメリットがあります。
正しい舌の位置を常に意識しよう
ここまで舌の正しい位置と歯並びの関係、その他のメリットについてお話してきましたがいかがでしたでしょうか。
矯正治療では、歯を並べることがメインですが、一方で舌の位置も、その治療した歯並びの維持には重要であることがおわかりいただけたと思います。
舌の位置などはこれまで気にかけたことがなかった方がほとんどだと思いますが、ぜひこの記事を参考に、今日から舌スポットを舌の置き場所として意識するようにこころがけてみていただければと思います。