投稿日:2023.1.18
受け口(下顎前突)は矯正治療のみ手術なしでも治るの?
こんにちは。博多矯正歯科KITTE博多院です。
受け口(反対咬合)は、下の前歯が上の前歯よりも前に出て、噛み合わせが上下逆転している状態を指します。「イー」と発音した際、上の前歯より下の前歯が前に出ている場合、受け口と判断できます。受け口は、歯並びや噛み合わせの乱れ、発音、咀嚼機能にも影響を与えることがあります。今回は、受け口が矯正治療のみで改善できるのか、また手術が必要となるケースについて詳しく解説します。
目次
受け口の原因
受け口にはさまざまな原因があり、大きく分けて次のような要因があります。
1. 遺伝的要因
受け口の多くは遺伝に起因します。両親が受け口であった場合、子どもが同じ骨格や歯並びを引き継ぐことが多いです。遺伝的に顎が前に出ている、または後退している場合に発生しやすくなります。
2. 顎の発達の異常
上下の顎の発達のバランスが悪くなることで受け口が発生することがあります。下顎が成長が過剰に進むことや、上顎の発達不足で下顎が前に出ているように見えることがあります。
3. 歯並びの問題
歯並びに問題がある場合も受け口が発生します。前歯が下がっている、または後ろに傾いていると、上下の歯が噛み合わず下の歯が前に出てしまいます。
4. 癖や習慣の影響
幼少期の指しゃぶりや舌癖(舌を前方に押し出す動き)などの癖が長期間続くと、歯並びや顎の発育に悪影響を与えることがあります。例えば、舌を押し出す癖があると、前歯に圧力がかかり、歯を傾斜させたり、前に突出させてしまう原因になります。また、口呼吸が習慣になると、鼻で呼吸をすることが難しくなり、顎の発達に影響を与えて受け口(下顎が前に出る)を引き起こすこともあります。
受け口の種類と特徴
1. 歯槽性反対咬合
歯の位置や向きに問題があるタイプの受け口です。例えば、下の前歯が上の前歯よりも前方へ突出していたり、上の前歯が内側に傾いている場合です。このタイプの受け口は、矯正治療を受けることで改善が可能です。矯正治療によって歯の位置や角度を調整することにより、歯並びを整えることができます。
2. 骨格性反対咬合
顎の骨の成長に問題があるために起こる受け口です。このタイプの受け口は、単なる歯の位置だけでは改善できません。顎の骨の成長バランスが悪いため、手術が必要となる場合があります。骨格が原因となる受け口には以下の2つのタイプがあります。
・下顎前突症
下顎が過剰に成長しすぎて、前に突き出ている状態を指します。これが原因で、上の歯と下の歯が正しく噛み合わず、下の歯が前に出てしまいます。
・上顎後退症
上顎が成長が不足し、下顎よりも下がって見える状態を指します。これにより、下の歯が上の歯よりも前に出てしまうことで起こる受け口です。
受け口の矯正治療
マウスピース型矯正
マウスピース型矯正は、透明なマウスピースを使用して歯列を整える治療法です。目立ちにくいデザインのため、周囲に気づかれることなく矯正を進めたい方に適しています。特に軽度から中等度の受け口に効果的で、取り外しが可能なため、食事や歯磨きの際に邪魔になりません。また、マウスピースを交換することで歯を段階的に移動させるため、痛みや不快感が比較的少ないのも特徴です。ただし、自己管理が求められるため、装着時間を守ることが治療の成功には欠かせません。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットを装着し、ワイヤーを通して歯を動かす一般的な治療法です。この方法は、歯列の動きを細かく調整できるため、軽度から重度まで幅広い受け口の症例に対応可能です。また、装置が歯に固定されているため、取り外しの手間がなく、治療計画通りに進行しやすい利点もあります。一方で、従来の表側矯正は、ワイヤーやブラケットなどの装置が目立つことや、食事や歯磨きの際に汚れがたまりやすい点には注意が必要です。見た目が気になる場合には、目立ちにくい素材のブラケットを選んだり、歯の裏側に装置を取り付ける裏側矯正(舌側矯正)を検討することで、見た目の負担を軽減することが可能です。
矯正治療が有効な受け口のケース
①骨格的な問題が軽度の場合
下顎や上顎の成長バランスがわずかにずれている場合、矯正治療のみで改善できることがあります。特に成長期のお子様の場合には、顎の発達を促しながら、効率的に歯並びを矯正することができます。
②歯列が原因の場合
骨格に問題がなく、歯の位置や角度が受け口の原因となっている場合は、矯正治療が効果的です。ワイヤー矯正やマウスピース型矯正装置を使用して歯の位置を調整し、噛み合わせを整えます。
外科手術が有効な受け口のケース
骨格性の受け口では、矯正治療だけでは改善が難しいケースもあり、その場合は外科手術が必要となります。この手術では、上下の顎骨を適切な位置に移動させることで噛み合わせを整えることを目的としています。また、外科手術が必要な場合、医療保険が適用されるかどうかは、「顎変形症」と診断されるかによって決まります。顎変形症とは、顎の骨の異常な発達が原因で、噛み合わせに問題が生じ、機能的な不調を引き起こしている状態を指します。保険適用を希望する場合は、大学病院などの指定医療機関で治療を受ける必要があります。そのため、まずは専門の歯科医師や矯正歯科医師に相談し、適切な診断を受けることが大切です。診断結果に基づいて、治療方針や手術が必要かどうかを確認した上で、保険適用の可否についても詳しく説明してもらうと良いでしょう。一方で、歯列矯正のみで改善が可能な場合でも、患者様のご希望により自由診療として外科手術を受けることが可能です。それぞれの状況に応じて最適な治療法を選択することが重要です。
受け口の治療と理想的な顔立ち
歯や顎の骨の位置関係を正常に戻すことは、理想的な口元に近づくための重要なステップですが、必ずしもそれが患者様が望む結果に繋がるわけではありません。治療後に「まだ顎が突出している」と感じたり、「引っ込みすぎてしまった」と思ったりすることもあります。歯や顎を正常な位置に調整しても、患者様が求める仕上がりが必ずしも得られるとは限らないため、治療後の感覚は個人差があります。矯正治療は主に噛み合わせや歯列を整えることを目的としていますが、顔の美的な調整を目的とした治療ではありません。顔全体のバランスを意識して調整したい場合は、美容整形が適切な選択となります。顔の外観を主に改善したい場合は、美容整形外科を受診することをおすすめします。
受け口を改善するメリット
①正しい噛み合わせの回復
矯正治療によって噛み合わせが整うと、顎関節や咀嚼筋への負担が軽減し、食事が快適になります。
②咀嚼機能の改善
正しい噛み合わせは、均等に噛めるため食べ物を十分に噛める状態になり、咀嚼機能を回復します。これにより、栄養の消化吸収を助けます。
③発音の向上
受け口を改善することで、発音しにくかった言葉が明瞭になり、コミュニケーションがスムーズになります。
④審美的な改善
矯正治療により、顔の輪郭や歯並びが整います。これにより、口元のコンプレックスが軽減され、口元の表情や笑顔に自信を持てるようになります。
⑤虫歯や歯周病の予防
受け口が改善し、正しい噛み合わせになることで、歯磨きがしやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが減り、口臭の予防にも役立ちます。これにより、長期的な歯の健康を守ることができます。
まとめ
受け口の矯正治療は、原因や症状に応じて異なるアプローチが求められます。歯並びの問題が軽度であれば、矯正治療のみで改善が可能ですが、骨格に問題がある場合、外科的矯正が必要になることもあります。まずは、受け口の状態を把握するために精密検査を受けていただき、ご自身の症状に合った治療方法の選択が重要です。当院では受け口の改善を含む、幅広い矯正治療を行っています。矯正治療をご検討の方は、ぜひ当院へご相談ください。
博多矯正歯科ってどんなところ?
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・裏側矯正専門医 グループ院累計症例数2万件
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日本成人矯正歯科学会認定医在籍!
平日20:30まで診療しておりますので、お仕事や学校帰りに通院する事も可能です。
また、矯正装置の種類も豊富で外科矯正も対応しておりますので、幅広い症例の治療が可能です。
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