投稿日:2023.12.23
受け口は絶対に遺伝するのか?
博多矯正歯科・歯科衛生士の山田です。
本日のお話は「受け口は絶対に遺伝するのか?」についてです。
みなさん、受け口がどのようは歯並びの状態かご存じですか?受け口とは、下の顎が上の顎より前に出ている状態です。
歯科用語では反対咬合と言われています。この反対咬合と言われるものは二種類あります。
反対咬合の種類
- 下の前歯が前の方に傾いている状態。この状態は顎の骨の問題ではなく、歯の傾きに問題が見られます。
- 下の顎が上の顎よりも前の方に出ている、または上の顎が下の顎より後ろにある状態。こちらは顎の骨に異常がある場合が多いです。
原因
続いて、反対咬合になる三つの原因があります。
遺伝
まず一つ目に、ご両親からの遺伝。
こちらはタイトルにあったように、遺伝で反対咬合になる可能性もございます。
お顔などが遺伝しやすいように、歯並びや骨格も遺伝しやすいです。絶対というわけではございませんが、ご両親のどちらか反対咬合の場合はその骨格を受け継ぐ可能性があります。
幼少期の習慣や癖
二つ目に、幼少期の習癖。
幼少期の子供の顎の骨歯柔らかい為、唇を吸う癖、顎を前に出す仕草が癖になっている場合も反対咬合を引き起こす原因の一つです。
この為、このような癖が見られた場合早い段階でやめさせる事が大事になってきます。
下顎の過成長
三つ目に、下の顎の過成長
成長している過程で、下の顎が発達し、反対咬合になってしまう場合もあります。
原因の一つとしては、舌の位置が関係しています。
舌の正しい位置は上の顎の部分にくっついている状態です。ですが、舌が下がってしまっていると下の顎が発達し、大きくなってしまいます。
反対咬合による影響
そして、反対咬合はしゃくれているような状態なので見た目を気にされる方が多いですが、実は健康へ悪影響を及ぼす可能性もあります。
理由としては、上の顎が下の顎よりよりも後ろにある為、ご飯が食べにくい(咀嚼力低下)、発音がしにくいといった問題があります。
それに伴い、咀嚼力が低下する為、消化不良を引き起こすきっきけになります。
また、「サ行」や「タ行」の発音は前歯と舌を使う為、発音不良でコミュニケーションがうまく取れない。などの問題が挙げられます。
では、どのようにして反対咬合を改善するのか説明をしていきます。
治療方法
マルチブラケット矯正
こちらは、骨の状態によって変わりますが、程度によってはワイヤーによる歯列矯正で治療可能な場合があります。
まず歯の凹凸をマルチブラケットとワイヤーで整え、その後にゴムを使い上下のズレを改善させていく方法や、抜歯をして隙間を作り、下の前歯を後ろに少しずつ移動していく方法などもございます。
この際に使用するゴム掛けは患者様の協力も必要になってきます。
外科矯正
みなさん外科矯正とはどのようなものかご存知ですか?
外科矯正とは、下の顎の骨を切って、下の顎の位置を後ろにずらしてつなぐ手術です。
手術になりますので、一定期間の入院、術前・術後の歯列矯正が必要になります。
外科矯正ではリスクもあり、顎の骨を切るという恐怖から受け入れにくい方も多くいらっしゃいます。外科矯正が必要か、必要でないかは検査をしてからの判断になります。
小児矯正
小児矯正は、早めの受診が推奨されます。
この場合早期での治療で改善される場合があります。
3〜4歳に行うムーシールドと呼ばれるマウスピース型の矯正装置になります。
主に就寝時に装着し、舌や口の周りの筋肉を整える事で改善します。
また、リンガルアーチと呼ばれるワイヤーのようやものや、チンキャップと呼ばれる上下の顎の位置のコントロールに使われる被るような装置になります。
このように様々な治療方法がございます。
検査をする事によって、どのような治療が合っているのかを知る事が出来ます。
お悩みの方は是非、博多矯正歯科でのカウンセリングを受けられてみてください。お待ちしています!