投稿日:2024.4.20
大人の歯列矯正の効果はいつから実感できる?治療期間の目安とは
こんにちは!福岡市博多区にある博多矯正歯科です!
大人の歯列矯正は目立つし時間がかかると聞いたことはありませんか。
大人になってから歯列矯正を考えたときにネックになるのが治療期間と治療効果が実感できるかどうかではないでしょうか。
今回は「大人の歯列矯正の効果はいつから実感できるのか」「治療期間の目安」について説明していきます。
ご自身の歯並びは気になるけど、どのくらい治療期間がかかるのかが気になる方や、いつから効果を実感できるのか知りたい方はぜひ参考にしてください。
目次
大人の歯列矯正の効果はいつから実感できるのか
大人の歯列矯正をスタートして歯を動かし始めるとだいたい1ヶ月で0.5mm~1mm歯が動き、効果を実感できるのが2、3ヶ月~半年後といわれています。
歯が動く仕組上、急激に動かしてしまうと歯を支えている骨にもダメージを与えてしまいかねないためです。
また大人の歯列矯正だとあごの骨の成長が止まっているため、成長が止まっていない20歳以下の歯列矯正と比べると時間はかかってしまいます。
さらに歯の動く範囲も歯並びによって変わるため、すぐに効果が実感できる方そうでない方もいるでしょう。
大人の歯列矯正の効果を実感するためのおすすめは矯正前の写真と見比べることです。
残念ながら人の記憶は常に更新されるので矯正治療が進むにつれ元の歯並びを忘れてしまい歯並びの変化に気付きにくくなってしまいます。
矯正前の歯並びと矯正治療中の歯並びを目で見て確認すると、より効果を実感でき変化を楽しめるでしょう。
大人の歯列矯正タイプ別の治療期間の目安
大人の歯列矯正の治療期間は歯並びや矯正装置の種類によって変わりますが、だいたい数ヶ月~2年半といわれています。
歯列矯正の治療期間は歯を動かす「矯正期間」と動かした歯を固定する「保定期間」のトータルの期間が該当します。
部分矯正を選択すると前歯だけの治療になるので期間は短くなりますが、全体矯正であれば抜歯の有無や歯並びの程度によって期間は長くなるでしょう。
それぞれタイプ別の治療期間の目安をまとめました。
ワイヤー矯正 | マウスピース矯正 | 裏側矯正 | 部分矯正 | |
対象症例 | ・ほぼすべての症例 | ・歯のがたつき
・軽度の歯並び |
・出っ歯など | ・軽度の歯のゆがみなど |
対象範囲 | ・部分矯正
・上下の全体矯正 |
・部分矯正
・上下の全体矯正(複雑な症例は不可) |
・部分矯正
・上下の全体矯正 |
・前歯のみ |
治療期間 | ・1~2年半程度 | ・1~2年半程度 | ・1~2年半程度 | ・数か月~1年程度 |
抜歯の有無 | 症例によって有 | 基本的には無 | 症例によって有 | 無 |
通院頻度 | 3週間~1ヶ月に1度 | 1~3ヶ月に1度 | 3週間~1ヶ月に1度 | 3週間~1ヶ月に1度 |
ただし症例によって治療期間は変わるのであくまで平均的な目安として参考にしてください。
さらに矯正治療後の保定期間(目安としては矯正にかかった期間+半年)も入れると治療期間は1年半~5年はかかると思っておくといいかもしれません。
大人の歯列矯正に時間がかかってしまう3つの理由
なぜ大人の歯列矯正は時間がかかるといわれるのでしょうか。
部分矯正であれば比較的短期間で治療を終わらせることが可能ですが、歯並びの程度が重度になるほど時間がかかってしまいます。
以下に大人の歯列矯正に時間がかかってしまう理由についてまとめてみました。
骨代謝を考慮するため
矯正治療は装置によって歯に力を加え動かしていきますが、そのとき歯を支えている骨が加えられた力により骨を吸収したり増えたりして徐々に歯が動いていきます。
詳しく解説すると歯は歯根膜という膜が骨との間のクッションの役割として存在します。
この歯根膜が引っ張られることにより伸びたり収縮することにより骨も破壊されたり吸収されたりしていきます。この流れを骨代謝といいます。
この骨代謝を考慮しながら矯正治療を行うため、歯を急激に動かすことが難しく治療に時間がかかってしまうのです。
さらに無理やり歯を動かす力をかけずぎてしまうと歯の根っこが短くなったり歯の神経にダメージを与えてしまったりする可能性があるので矯正治療は適切な力を加えなければなりません。
また、年齢を重ねると身体の代謝と同じく骨の代謝もゆっくりになります。
そのため大人の歯列矯正は時間がかかってしまうのです。
歯が牽引し合うため
矯正治療は動かしたい歯に力を加えるのはもちろんですが、固定元となる奥歯にも力を加えるため両者が引っ張り合いをする状態になります。
そのため前歯を後ろに動かしたいのに奥の歯が前に動いてしまったなどの歯の動きがみられ矯正治療に時間がかかってしまうことがあるのです。
虫歯や歯周病になってしまっている
大人になると人によって虫歯や歯周病など歯の健康状態が違ってくる可能性があります。
矯正治療開始時に虫歯や歯周病になってしまっている場合は、まず矯正前に虫歯・歯周病の治療を完了しておかなければならないため矯正治療に取り掛かるまでの時間がかかってしまいます。
ワイヤー矯正や裏側矯正であれば虫歯や歯周病のリスクが高くなるため事前に治療をしておくことが必須であり、歯周病の方は歯を支える骨が少なくなっている可能性もあるため慎重に歯を動かす必要があり治療期間が長くなってしまうでしょう。
大人の歯列矯正は虫歯や歯周病と密接な関わりがあり注意しなければなりません。
大人の歯列矯正で治療期間が長くなってしまう3つの原因
大人の歯列矯正で時間がかかってしまうことは理解していただけたと思います。
さらに大人の歯列矯正の治療期間が長くなってしまう原因があるのです。
それぞれ説明していきます。
抜歯をしてスペースを作ったケース
歯並びの程度によっては抜歯して歯を動かすスペースを作らなければならないケースがあります。
スペースの大きさによっては歯を動かす距離が長くなり治療期間がのびてしまいます。
歯列矯正時に虫歯・歯周病が進行してしまった
歯列矯正を開始してから虫歯・歯周病になってしまうと、虫歯の場所によって矯正装置を外したり、歯周病の治療を終わらせてから矯正治療を再開したりと歯列矯正がスムーズにすすまないことがあります。
特にワイヤー矯正や裏側矯正の場合、歯に装置が接着されているためブラッシングは特別なブラシを使用したりなどの虫歯・歯周病にならないための注意が必要です。
また、マウスピース矯正であればブラッシングしてから必ず装着するなど虫歯・歯周病に対するセルフケアは重要になるでしょう。
装置の装着をサボってしまった
装置の決められた装置時間をサボってしまうとその分の治療期間が長引いてしまいます。
マウスピース矯正は決められた期間装着することにより歯を動かしていきます。
装着時間を守らなかったり装置をきちんと装着しなかったりすると治療期間はのびてしまいます。
また、保定期間中のリテーナーも装着を忘れてしまうと後戻りの原因となってしまい、後戻りの程度によっては再矯正しないといけないケースもあるので、決められた時間装着するように心がけるといいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
大人の歯列矯正はあごの成長が止まってしまっているため人によっては時間がかかってしまい効果の実感が中々わかないかもしれません。
それでも矯正治療を始めると数ヶ月~半年以内は少なからず歯列矯正の効果は実感できるでしょう。
さらに歯科医師の指示通りに装置を使用するのはもちろん通院することも矯正効果を高めるためには大事なことになります。
矯正治療を開始する年齢は若い方がいいですが、高齢の方でも健康な噛み合わせのために矯正治療を開始されている方もいます。
少しでも歯列矯正の期間や治療が進んでいるか効果が実感できずに不安な方はいつでも歯科医師に相談してくださいね。