投稿日:2023.6.17
歯茎はなぜ腫れるのか
こんにちは。博多矯正歯科です。
今回は歯茎が腫れる原因についてお話していきたいと思います。そもそも「歯茎が腫れている」というのはどういった歯茎の状態を指しているのでしょうか?
正常で健康的な歯茎というのは、引き締まっていて薄いピンク色をしているのが平均的な特徴ですが。腫れた状態の歯茎は感触がブヨブヨとしていたり、真っ赤になっていたり、出血を伴うこともあります。
こうした歯茎の異常を引き起こす原因として主に『虫歯』と『歯周病』の2つが挙げられます。
虫歯
虫歯はお口の中の細菌や環境、食べたものなど様々な因子が重なって起こります。
特に虫歯の原因として代表的なミュータンス菌ですが、こういった細菌はお口の中の糖分を栄養源として酸を産生します。この酸によって徐々に歯の表面が溶かされていくことで歯の表面に穴が開き、所謂『虫歯』と呼ばれる状態になります。
これは軽度なものなので、これで歯茎が腫れるのか?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、進行した重度の虫歯は神経にまで達することがあります。そうなってしまうと歯の神経に炎症が起こり歯の先に膿が溜まっていきます。この膿によって歯茎に腫れが生じてしまうのです。
歯周病
歯周病が原因で歯茎が腫れてしまう場合は、歯と歯茎の隙間に細菌の塊である歯垢(プラーク)が溜まることで歯茎に炎症が生じて腫れに繋がります。また、このプラークを放置していると、歯磨きでは除去することができない歯石と呼ばれる状態になります。歯石になってしまうとご自宅でのセルフケアでは対処するのが難しくなるため、歯科医院でスケーリングなどの治療を受けて頂くことで歯茎の腫れを改善していく必要があります。
上記の2つ以外にも、昔神経の治療をした歯が再度感染を起こすことで歯茎が腫れてしまったり、『歯根破折』といって歯の根が割れた状態になると、そこから細菌が入ることで炎症が起き歯茎が腫れることもあります。またストレスや寝不足などが原因で免疫力が低下し腫れに繋がることもあります。
虫歯や歯周病は日頃の歯磨きなどで予防することが可能ですが、矯正治療中の場合は装置がついていることにより、お口に中に汚れが溜まりやすいので歯茎も腫れやすくなってしまいます。その為、矯正治療中は矯正を始める前よりもお口の中のお掃除に力を入れる必要があります。そこで、矯正治療中はどういったお掃除をすればいいのか、どういった道具を使えばいいのかについて簡単に説明していきますね。
①歯ブラシ
歯ブラシは皆さんも普段の歯磨きで使っている馴染みの深いものだと思います。
先程お話したように、歯と歯茎の間に汚れが溜まってしまうと歯周病の原因となるので、歯ブラシを使う際には歯の表面を磨くだけでなく、歯と歯茎の間に歯ブラシの毛先を当てるような感覚で磨いていただく必要があります。ですが、あまりにも強い力や毛先の硬いもので行ってしまうと逆に歯茎が下がる原因にもなってしまうので注意してください。
②タフトブラシ
タフトブラシは毛先の小さな歯ブラシで細かいところの清掃に向いています。特に矯正器具の周りには歯垢や食べ物が詰まりやすいので、普段の歯磨きにプラスして使うと普通の歯ブラシでは毛先が届いておらず、磨けていなかった部分もしっかりと磨くことができます。
③ 歯間ブラシ
矯正治療中はワイヤーが通っているため、歯と歯の間の汚れを取る際に使うフロスを使うことができません。そんな時に使っていただきたいのが歯間ブラシです。歯間ブラシはフロスと違って、矯正のワイヤーの影響を受けることなく歯と歯の間の汚れを取ることができます。
ですが、フロスの中でも『スーパーフロス』と呼ばれるフロスはブリッジと呼ばれる被せ物の下や矯正治療中、インプラントと歯の隙間などを清掃することに特化しています。スーパーフロスは糸の端が硬めの素材でできているため、ワイヤーの下などの小さな隙間にも使いやすい作りになっています。
まとめ
歯茎が腫れる原因、予防方法についてご理解いただけましたでしょうか?様々な原因がありますが、歯茎の腫れを予防するためには日頃の歯磨きがとても重要になります。普段の歯磨きにプラスしてタフトブラシや歯間ブラシなどを使っていただくとより健康的な歯茎に近づくことができると思うので、歯茎の腫れが気になっている方は是非一度試されてみてくださいね。
ここまで読んでいただきありがとうございました。