投稿日:2021.8.28
矯正装置の種類はいくつあるの?矯正方法と治療開始までの流れを解説
こんにちは。博多矯正歯科 KITTE 博多院です。
いつも当医院のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
当院では、「ワイヤー矯正」と「マウスピース矯正」の2種類の矯正方法を提供しています。ワイヤー矯正はさらに、歯の表側に装置を取り付ける「表側矯正」と、目立たないように歯の裏側から装置を取り付ける「裏側矯正」の2種類があります。
それぞれの方法には特徴があり、選択肢も多いため、どの矯正方法が自分に合っているか不安を招くことがあるかもしれません。矯正治療に対して不安を少なくするためにも矯正装置の種類や治療方法について知ることが重要です。そこで今回は、矯正装置の種類や方法、治療の流れについてご説明いたします。
目次
矯正方法の種類
まず矯正治療にはいくつかの方法があります。歯列矯正の主な方法としては、ブラケットとワイヤーによる治療「ワイヤー矯正」とマウスピースによる治療「マウスピース矯正」の2種類です。それぞれ異なる特徴やメリット・デメリットがあります。
ワイヤー矯正(表側矯正・裏側矯正)
歯列矯正と言われると多くの方が「銀色の装置を歯につける」というイメージがあるのではないでしょうか。これは、「ブラケット」と呼ばれる装置のことで、矯正治療の中でも一般的な方法です。
ワイヤー矯正は、歯にブラケットを装着し、歯に圧(力)がかかるようワイヤーを入れて歯を動かします。ただ、力をかければいいというわけではありません。歯科医師が歯並びと噛み合わせの状態を見ながら適切な位置にブラケットをつけて、ワイヤーの力を利用して調整することになります。少しづつ歯を動かして最終的に綺麗な歯並びへと導くことがワイヤー矯正の目的です。
ワイヤー矯正は、出っ歯や受け口、ガタガタの歯並びなど、幅広い症例に対応できるのがメリット。しかし、装置が目立ちやすいため「銀色の装置を装着するのは見た目が気になる」と、治療を懸念する方もいます。
そのため、近年は白い透明のブラケットを使って治療することもできるようになっています。白いブラケットは目立ちにくく、審美面の影響をできるだけ抑えられます。
また、歯の裏側に装置を取り付ける「裏側矯正」は、表側から装置がほとんど見えません。人前に出る機会が多い方や見た目を気にする方に選ばれている矯正方法です。
マウスピース矯正(インビザライン)
マウスピース矯正とは、矯正治療専用のマウスピースを使って歯を動かす矯正方法です。
マウスピース矯正の最大のメリットは、透明な装置を使用するため、矯正治療をしていることが目立ちにくい点です。ワイヤー矯正のように装置を歯に直接つけるのではなく取り外し可能なので、矯正前と同じようにブラッシングや食事ができます。
「装置を取り外せないのは衛生的に気になる……」方や「矯正中も食事を楽しみたい」という方も安心して受けられます。
しかし、ワイヤー矯正と比べると歯を動かす力がやや弱く、治療期間が長くなる傾向にあります。一般的にワイヤー矯正よりも治療期間が約1.5倍必要とされることが多いです。また、抜歯が必要な重度の症例や極端に歯並びが悪い場合は、適応外になる可能性が高いデメリットもあります。
さらにマウスピースの装着時間は1日20時間必要です。自分で管理しなければならないため、自己管理が苦手な方は不向きかもしれません。
とは言え、見た目が目立ちにくく、いつも通りの食事や歯磨きができるため、日常生活の質を落とさずに矯正治療を受けたい方や矯正中の見た目を気にされる方にとっておすすめの矯正方法です。
矯正治療の流れ
ワイヤー矯正とマウスピース矯正は、歯に力を加えて動かす点は同じですが、治療の進め方が異なります。ここでは、それぞれの治療の流れについて解説します。
ワイヤー矯正の治療の流れ
ワイヤー矯正の治療は以下の流れで行います。
- 治療前の相談・診断・検査
- 歯のクリーニングや虫歯などの処置
- 抜歯やアンカースクリュー埋入(必要な方のみ)
- ワイヤー矯正スタート
- 月1度のペースで状況確認・ワイヤー交換や調整
- 矯正治療後に動かした歯が戻らないように保定装置(リテーナー)で固定
- メンテナンス
矯正治療は、まず相談から始まります。矯正治療に関する不安や疑問を解消し、治療内容に関する理解を深めます。
次に、精密検査を実施し、歯並びやお口の状態を把握します。検査結果をもとに、治療計画が立てられます。患者さんが治療計画に同意された後、契約に進むのが一般的です。
治療計画の立案の際に虫歯などが見つかった場合は、治療を優先することがあります。また、ワイヤー矯正を進めるにあたって抜歯やアンカースクリューの埋入が必要と診断された場合は、状況に応じて治療開始前または途中に処置します。
ワイヤーとブラケットを取り付けたら矯正治療開始です。矯正中は月1度のペースで来院し、進行状況の確認とワイヤー交換や調整を行います。
矯正治療完了後は、動かした歯が元の位置に戻らないように保定装置(リテーナー)を装着します。保定装置は矯正後の歯並びを維持するために欠かせません。また、治療後も定期的なメンテナンスが必要になります。
マウスピース矯正の治療の流れ
マウスピース矯正の治療は以下の流れで行います。
- 治療前の相談・診断・検査
- 歯のクリーニングや虫歯などの処置
- マウスピースの作成(約1ヶ月)
- マウスピース矯正スタート
- ご自身で約2週間に1回マウスピースの交換と月1あるいは数ヶ月に1度の通院
- 歯並びと噛み合わせが整うまで5を繰り返す
- 矯正治療後に動かした歯が戻らないように保定装置(リテーナー)で固定
- メンテナンス
マウスピース矯正もワイヤー矯正と同様に矯正相談からスタートです。その後、歯並びとお口の中の状態について詳細な検査を行い、治療計画を立てます。治療計画に納得し、同意したら契約に進みます。
マウスピース矯正の場合も治療を始める前に虫歯が見つかったら虫歯治療を行い、歯のクリーニングでお口の健康状態を整えるのが一般的です。
歯型取りをしてマウスピースを作成します。マウスピースは海外で作成されるため、歯科医院に届くまで約2ヶ月かかることがあります。マウスピースが完成したら矯正治療開始です。
約2週間ごとに患者さん自身で新しいマウスピースに交換していきます。交換に必要な枚数や期間は指示しますので、それに従ってください。また、月1回から数ヶ月に1回、歯の動きと進行状況の確認を行います。
治療完了後は、後戻りを予防する保定装置(リテーナー)を装着します。マウスピース矯正も定期的なメンテナンスが必要です。
矯正方法の選び方
ここまでワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いや治療の流れについて解説しましたが、「どの矯正方法がいいかわからない」と悩む方もいるでしょう。治療方法を選択する際は、症例や見た目、費用など総合的に考慮することが重要です。
症例
重度の症例や噛み合わせに問題がある場合は、ワイヤー矯正が適している場合が多いです。一方、軽度~中等度の歯並びの乱れであれば、マウスピース矯正でも効果が期待できます。また、前歯のみといった場合は、部分矯正でも対応できる可能性があります。
装置の見た目
矯正中の見た目を重視する場合、透明なマウスピース矯正や歯の裏側に装置をつける裏側矯正はほとんど目立ちません。対して表側矯正は目立つ可能性がありますが、目立ちにくい白いブラケットやワイヤーを使用する方法もあります。
予算
治療費は矯正方法や治す範囲によって大きく異なります。一般的に裏側矯正は表側矯正やワイヤー矯正よりも費用が高額になることが多いです。また、治療期間や通院頻度なども費用に影響するため、見積もりを比較検討することをおすすめします。
通院頻度
マウスピース矯正は自分で交換しながら進めていくため、ワイヤー矯正と比べて少なくて済む場合があります。定期的に通院しないと治療期間が延びることがあるため、事前に通院できるかどうか把握しておくことが大切です。
どの矯正方法がいいかは、歯科医師とよく相談して決めることが大切です。歯科医院によっては無料相談を実施しているところもあるので、気軽に活用してみましょう。
まとめ
今回は主な矯正治療の方法と流れをお伝えしました。歯並びを整えたいと考えてインターネットを検索するなかで、ワイヤー矯正がヒットしたとしても「ワイヤー矯正がいい」というわけではありません。
矯正方法にはさまざまな種類があり、特徴、目立ちにくさ、期間、費用などの違いがあります。そのため、インターネット上の情報だけでなく、実際に矯正相談で歯科医師と相談し、自分に適した矯正方法を選択することが大切です。
当院では無料相談を実施しています。「どの矯正方法がいい?」「目立たずに歯並びを整えたい」といった質問も大歓迎です。お気軽にお問い合わせください。