投稿日:2023.2.18
裏側矯正はしゃべりにくい!?上手く話すコツはある?
皆さんこんにちは。博多矯正歯科です。
「できるだけ装置を目立たせずに歯列矯正をしたい」と思われている方は、選択肢の1つとして『裏側矯正(舌側矯正)』をお考えかもしれません。
裏側に矯正装置をつける方法のため目立たないという点はメリットですが、舌を動かした時に当たって気になってしまう方は少なくないでしょう。
今回は、裏側矯正をした場合の話しにくさや、滑舌への影響などについてお話していきます。
目次
裏側矯正(舌側矯正)とは
裏側矯正とは、歯の裏側にブラケットと呼ばれる装置を直接装着し、そこにワイヤーを通して力をかけ歯並びを整えていく治療方法です。
矯正装置が見えないことが大きな特徴で、見た目に配慮しながら歯並びをキレイにしたい方に適しています。
※ワイヤー矯正とは
ブラケット装置を歯の表側に装着し、ワイヤーを通して歯列矯正をする方法です。
様々なケースに対応できるとされていますが、装置が目立つため抵抗を持ってしまう方もいらっしゃいます。
裏側矯正のメリット・デメリット
見た目を重視したい方にとって魅力的な治療方法ですが、メリットはもちろんデメリットもあります。
具体的には次のような点です。
メリット
・装置が見えにくい
人から装置が見えにくいため、見た目を気にせずに治療が可能です。
・出っ歯や受け口など内側に歯を移動させる場合に有利
歯の内側に装置をつけるため、歯を引っ込める力がかけやすいというメリットがあります。
・マウスピース型矯正と比べて治療期間が短い傾向がある
ブラケット装置とワイヤーを使う矯正方法は、歯科医師によりかける力の強さや向きを微調整することができます。そのため、マウスピース型矯正よりも治療期間が短くなる可能性があります。
・虫歯や歯周病になりにくい
装置が舌側についていると唾液に良く触れるため、汚れが洗い流されやすくなります。
表側につけた場合と比べると、虫歯や歯周病のリスクが低くなるといえるでしょう。
デメリット
・舌に装置が当たる
装置が舌側にあるため、舌に装置が当たってしまいます。
・慣れるまでしゃべりにくい
お口の中は敏感なため、装置をつけた後は慣れるまで違和感が大きく、話しづらさを感じてしまいます。
・歯磨きがしにくい
歯の裏側は、矯正中でなくても歯磨きが難しい場所です。装置をつけるとその周りに汚れがつきやすくなりますが、見えにくいため歯磨きがさらにしにくくなるでしょう。
・装置が届くまで時間がかかる
(約2ヶ月)
・他の矯正方法よりも歯科医師の技術力や経験が求められる
裏側矯正はどこの歯科医院でも行っているわけではありません。また、歯科医師の技術力なども求められる難しい方法だとされています。
・表側矯正よりもやや費用が高い傾向がある
表側矯正と比べて難しい方法のため、費用はやや高くなりがちです。
このように、裏側矯正はメリットもデメリットもあるものです。双方を良く理解した上で、治療方法を選択するようにしましょう。
裏側矯正をするとしゃべりにくいって本当!?
結論からお伝えすると、ほとんどの場合は問題なく会話をすることが可能です。
初めて装置を着けた時には、もちろん違和感はあります。しかし、装置をつけてからずっとそのままというわけではありません。
特に営業職や接客業・講師業など、人と会話をする職業の方は、会話に支障があるとなると抵抗を感じてしまうでしょう。
そのため、矯正治療開始時期はスケジュールを考慮して決定する必要があります。
装置を装着後、慣れてくるまではお仕事やご予定に差し支えないようなスケジュールを立てておくと良いでしょう。
どのくらいで装置に慣れる?滑舌への影響は?
治療開始直後は、滑舌が悪くなってしまう可能性があります。しゃべりにくさを強く感じますが、1週間経つと慣れてくる方がほとんどです。2週間ほど経過した頃には、装置も気にならなくなってくる方が多いでしょう。
最初は舌足らずな話し方が気になってしまうかもしれませんが、違和感は徐々になくなり滑舌も気にならなくなっていきますので、心配しないでいただけたらと思います。
気になって仕方ない時やご不安を感じるような時には、どうぞ気軽にご相談くださいね。
裏側矯正中のしゃべり方にコツはある?
皆さんは、話をする時に舌がどこにあるのか意識してみたことはあるでしょうか?
装置がついていると、いつもどうしていたのかわからなくなってしまう方もいらっしゃると思います。
特にコツはありませんが『舌の位置』を意識していただくと良いかもしれません。
つい装置を避けてしゃべろうとしがちだと思いますが、気にせず装置の上に舌をフワッと乗せるようなイメージで話してみてください。
装置があることに慣れてしまえば、無意識のうちに普通に話せるようになります。
ちなみに何もしていない時の舌の位置は、上顎の前歯の少し後ろの『スポット』と呼ばれる場所にあることが正しい位置です。
舌の位置が悪く、歯を押してしまう癖があると、せっかく歯並びを整えても後々『後戻り』してしまう可能性があります。
通常はこの位置に舌を置けるように意識してみてくださいね。
表側矯正と裏側矯正の違いは?
ここまで裏側矯正についてお話してきましたが、ワイヤーを用いた歯列矯正をお考えの方は、表側矯正(ワイヤー矯正)と似ているためどちらが良いのか悩んでしまう方もいらっしゃると思います。
この項では、両者の違いについてご説明していきますので、参考にしてください。
①装置をつける場所
表側矯正は歯の表側に装置をつけますが、裏側矯正は、歯の裏側(舌側)につけて行います。
②審美性(見た目)
装置をつける場所が異なるため、審美的に大きな違いが生じます。周囲からの目はもちろん、装置が見えることがご自身でも気になってしまう場合も珍しくはありません。
③費用
一般的には、表側矯正よりも裏側矯正の方が費用が高い傾向にあります。
上記3つが主な違いです。歯が動く時に生じる痛みや、口内炎のできやすさなどは特に大きな差はありません。
もし表か裏かで迷ってしまったら、見た目を重視するか、もしくは費用を優先するかを1つの基準にすると良いかもしれないですね。
治療期間に違いはある?
ワイヤー矯正も裏側矯正も、治療期間はおおよそ2〜3年とされています。
歯を内側に移動させる必要がある出っ歯や受け口の場合は、裏側矯正の方が早く変化を感じやすい傾向にありますが、治療期間はあまり変わりません。
通院頻度や通院時の内容は?
通院頻度は、装置をつけたばかりの頃は短い間隔で来院が必要になることもありますが、その後はどちらも月一回ほどです。
歯の動いている状態に合わせて歯科医師が装置を調整し、つけ直しを行います。
装置を外した際には、歯科衛生士が主となりお口のクリーニングをしていきます。矯正装置がついていると治療前よりも歯磨きが難しく、汚れが残りやすくなるからです。
定期的にクリーニングをしながら治療を進めることで、虫歯や歯周病にならないように予防していきます。
またご自宅でのセルフケアについてもお伝えすることが可能です。健康な歯を保ちながら、キレイな歯並びを手に入れましょう。
矯正方法にお悩みの方は当院までご相談ください
今回は、裏側矯正での話しにくさや、滑舌への影響などについてお話しました。
矯正治療が終了するまでには期間が必要で、年単位で行うことになります。
「最後まで頑張ろう」と思っていても、途中で環境が変わったり、続けることが難しく感じられてしまうこともあるでしょう。
とはいえ、中断してしまうとせっかく始めた治療が無駄になってしまうこともあります。
何か困ったことがあれば、気軽におっしゃってください。
「どの装置にするかなかなか決められない」という方も、当院のカウンセリングにいらしていただけたらと思います。
それぞれの装置について一つひとつ詳しくご説明いたしますので、ぜひご予約くださいね。