投稿日:2022.7.9
顎変形症とは?
こんにちは。博多矯正歯科です。
今日は顎変形症についてお話します。
みなさんは、顎変形症と聞いてどのような病気かイメージすることができますか?
顎変形症とは?
顎変形症とは上顎(上顎骨)や下顎(下顎骨)の形や大きさの異常、両者のバランスによる咬み合わせの異常(咬合不正)と顔の変形などの症状を示すものです
下あごが前に出ている『受け口』や『しゃくれ』、上あごが著しく突出している『出っ歯』などは顎変形症の症状の一つです。
受け口やしゃくれは歯科用語で『下顎前突(かがくぜんとつ)』『反対咬合(はんたいこうごう)』、出っ歯は『上顎前突(じょうがくぜんとつ)』と言います。
歯だけがでている状態を【下顎前突】や【上顎前突】と言い、骨から出ている状態を【骨格性(こっかくせい)下顎前突】と【骨格性上顎前突】といいます。
ではどうして顎変形症になるのでしょうか?
顎変形症の原因は遺伝・生活習慣・外傷などがあるとされています。
顎変形症になる原因
①遺伝的要因
顎変形症の発生には遺伝的な要因があるとも考えられます。
下顎前突症は欧米人に約1%程度現れる顎変形症です。下顎前突症は「ハプスブルク家のあご」とも呼ばれ、血族結婚の多いことで知られるオーストリア王家であるハプスブルク家に家族性の特徴としてみられ、骨格性下顎前突症は遺伝的な要因が大きく関与していることがうかがえます。
②口呼吸・舌癖・指しゃぶりなど
指しゃぶりのことを吸指癖(きゅうしへき)と言います。
乳歯の歯並びが完成する時期にあたる2~3歳以降の指しゃぶりは、歯並びに悪影響を与えることがあります。
上下の前歯の間に指が入りこむことにより、出っ歯(上顎前突)や開咬(咬んでも前歯の上下が当たらない歯並び)になります。
ただ、乳児は『何かを口で吸うという感触』を最初に見つけて楽しむそうです。
これを「口唇期」と言い、指しゃぶりもこの一つです。
諸説はありますが口唇期はおおむね2歳頃までと言われています。
発育の過程なので、この時期に指しゃぶりを無理矢理やめさせるのは好ましくありません。
4歳を過ぎても、指しゃぶりを辞められない場合は小児歯科に相談してみてください。
③外傷や腫瘍のどの要因
成長期にあごを強く打ったり、あごの中に病気があることによって、あごの成長のバランスが崩れ、顔が左右にズレて成長することもあります。
顎変形症を伴う矯正治療の場合、矯正で改善できる場合と、できない場合があります。
骨格性の顎変形症は外科処置(OPE)をしないと治らない為、矯正だけでは改善が難しくなります。
顎変形症を伴う不正咬合の歯列矯正では、保険が適用になることがあります。
保険適用になる場合、治療ができるのは大学病院や指定された医院のみになりますので、気になる方は大学病院や指定医院にてお話を伺ってみてください。
顎偏位症
顎変形症とは別に、【顎偏位症】という病名があります。
顎偏位症とは、
下顎(かがく)の位置が、正常な位置からわずかに偏っている状態を、「顎偏位症」(がくへんいしょう)といいます。
顎偏位症は、「顎変形症」や、「顎関節症」(がくかんせつしょう)とは異なります。
顎偏位症は骨がズレている骨格性の為、矯正治療ではお顔の歪みを改善することはできません。
歯列やかみ合わせだけであれば改善できる場合もありますので、一度ご相談下さい。
(骨格性の症例の場合、治療の限界がある場合がございます。)
無料カウンセリング時に詳しくご説明を致しますので、ご不明点やご不安なことがあればいつでもお気軽にご相談ください。