投稿日:2023.12.2
顎関節症は歯ぎしりのせい?
こんにちは。博多矯正歯科です。
今回は、「顎関節症」についてお話していきたいと思います。
顎が痛くて口が開けづらかったり、食事しにくかったり、顎がカクカクなったりする方は顎関節症の可能性が高いです。
そんな方に是非参考になればと思います。
目次
顎関節症とは?
そもそも「顎関節症」とは一体どのようなものなのでしょう。
顎関節症とは、
- 顎の筋肉の痛み
- 顎の関節音
- 顎の関節の機能障害
などが主訴として挙がる慢性疾患の一つです。
顎関節症になってしまう原因は様々であるのと同時に未知な部分も多いですが、頬杖をつく癖や近年進んでいる軟食化(柔らかい食事が中心)の影響など生活習慣が原因のひとつとも言われています。
また、上記に述べた以外の症状として、
- 顎を動かすと「コキッ」「ゴリゴリ」「カクッ」などの音が出る
- 口を開けた時の痛み
- 顔の痛みや顔の筋肉の疲労感を感じる
- 耳の痛みや耳鳴りがするときがある
- 偏頭痛や目の疲れ
- 首や肩、背中の痛みや肩こり、腰痛など全身に痛みが出る
なども挙げられます。
顎関節症に大きく関与するTCH(歯列接触癖)と歯ぎしり(ブラキシズム)という2つの要因があります。
顎の筋肉に多大な負担をかけてしまうTCH(歯列接触癖)と歯ぎしり(ブラキシズム)は、筋肉の緊張や疲労に繋がりやすいです。
そのため、TCH(歯列接触癖)や歯ぎしり(ブラキシズム)を改善させることで顎関節症の改善に繋がります。
TCH(歯列接触癖)と歯ぎしり(ブラキシズム)について
TCH(歯列接触癖)
TCH(歯列接触癖:Tooth Contacting Habit)…起床している際に無意識に上下の歯を持続的に接触させる癖のこと
本来人間は、唇は閉じていても上下の歯は接触していません。
歯が噛み合うのは会話や食事のみで、上下の歯の接触時間は平均1日に17.5分という調査結果もあります。
ですので、TCHがあると顎の筋肉や骨、歯への負担が大きいということです。
また顎の筋肉に負担がかかるだけでなく顎関節への過度な緊張が続くため、関節の血の巡りも悪くなります。
歯ぎしり(ブラキシズム)
歯ぎしりはイメージ通り、就寝時に歯をこすり合わせてギリギリ音が鳴る状態のことです。
歯と歯の過剰な接触や負担は、顎の筋肉の緊張や疲労、顎関節への負担に繋がります。
また、歯ぎしりは3つの分類分けがされています。
グライディング
- 上下の歯を強く擦り合わせる臼歯運動。
- ギリギリという特異なきしり音がする。
- 睡眠中に多い一般的な歯ぎしり。
- 歯と歯の過剰接触が原因によりエナメル質や象牙質が損傷(咬耗症)するリスクがある。
クレンチング
- 上下の歯の強い噛みしめ(食いしばり)
- 昼夜問わず発症しやすい→自覚症状がほとんどない。
タッピング
- 上下の歯をカチカチと過剰に噛む動作。
- 昼夜問わず発症しやすい→自覚症状がほとんどない。
何かひとつでも当てはまる症状がある方は顎関節症に繋がるリスクが高いです。意識的に日常を過ごしてみてください。
では、次回もお楽しみに。