投稿日:2021.9.10
歯が動く仕組み
こんにちは!博多矯正歯科KITTE博多院です。
今回は矯正で歯が動くしくみについてご説明します!
【歯が動く仕組み】
歯列矯正で歯が動く仕組みは「破壊と再生」です。破壊という文字を見ると治療しているのになぜわざわざ破壊するのかと不安になられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
普段の生活での怪我が破壊だとすると、新しい皮膚ができ傷が治癒するのが再生です。歯列矯正治療で歯を動かすことも「怪我と治癒」を想像していただくとわかりやすいのではないでしょうか。
歯列矯正では、ブラケットやマウスピースで力を加えて動かします。歯とその周囲の組織に力が加わると、歯の根っこの周りにある「歯根膜」が収縮します。このように力によって歯が引っ張られたときに刺激で新しい骨が生成され、もともとあった歯の骨が溶けて壊れるという現象が起きます。
歯の骨が引っ張られると、骨のもとになる「骨芽細胞」が出てくることによって新しい骨が作られます。縮むと歯の周囲が狭くなるので、狭いせいで血管などの部位が潰されてしまい、周囲の組織が炎症を起こします。
すると、口の中は再生するために働き出します。
このように矯正中、お口の中では破壊と再生が繰り返されるので、歯が動くときに痛みが生じるということになります。
矯正器具により無理矢理歯を動かしていると想像しがちですが、正しく歯は力を調節することによって、人体の再生する働きをうまく利用して歯を動かしています。
歯科医師が加える力の加減をしっかり行うことで破壊と再生のバランスがうまく保たれて、歯が抜けたりすることなく動かす事ができます。
【抜歯について】
矯正治療に抜歯が必要な理由としては、歯動かして歯並びを整えようとしても、スペースが足りなければ綺麗に並ばないからです。
例えばお口に対して歯が大きい方が歯列矯正をしようとすると、口の中は歯でスペースがいっぱいなのでそのままでは歯は動いてくれません。そのため抜歯によってスペースを作るということが必要になってきます。
治療を簡易的にしたい為に抜いているわけではありません。破壊と再生によりゆっくりと歯を動かし、最終的にキレイな歯並びにするためには必要な処置なのです。スペースの足りている方は抜歯必要ありませんのでご安心ください。
【動くスピード】
歯は一ヶ月に0.25ミリから1ミリくらいとかなりゆっくりなペースで動きます。ブラケットやマウスピースの場合、器具による摩擦力が発生する為それも計算に入れながら、歯に力をかけすぎないよう、ゆくうりと長期的に動かしていくことが大事になってきます。加える力を歯科医師が調節することにより口の中に破壊と再生を起こし、無理なく綺麗な歯並びになるように動かすことができるという仕組みです。
ブラケットやマウスピースを使って、歯科医師の適切な力の加減や抜歯などの必要な処置を行うことによりキレイな歯並びになるように歯を動かします。
【まとめ】
なぜ矯正治療によって歯が動くのか、その仕組みを理解していただけましたか?歯列矯正治療で行われる「抜歯」や「定期的な調整」といった処置も、歯を動かすために重要なことであることをご理解していただけると幸いです。
治療計画の説明でいきなり「抜歯します」と言われると驚いてしまうと思いますが、歯の動く仕組みや抜歯の必要性を理解すると矯正に対する不安も少しは和らぐのではないでしょうか。「歯を抜く意味がわからない」という場合と「歯を抜く意味を理解して治療を受ける」という場合では、治療に対するモチベーションもかなり変わってくると思います。
もちろん治療開始前に、患者様の疑問や不安な点にはきちんとお答えいたします。気になること・不安なことは、些細なことでも相談していただいて、安心して治療に進んでいただけるように当院ではしっかりと説明させて頂きます。