投稿日:2022.1.11
ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いは?歯が動くスピード・違和感など違いについて解説
こんにちは。博多矯正歯科 KITTE博多院です。
いつも当医院のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
矯正治療を検討している方の中には、ワイヤー矯正とマウスピース矯正で迷われる方もいるでしょう。両者は同じ矯正治療でも、1ヶ月で歯が動くスピードや見た目の影響など、異なる特徴があります。そこで今回は、ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いについて解説します。これから矯正治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ワイヤー矯正とは
ワイヤー矯正とは、歯の表側あるいは裏側にブラケットをつけて、ワイヤーをつなぐことで歯並びを整える矯正方法です。曲がったワイヤーが元に戻ろうとする力を利用して歯を動かします。多くの歯科医院で採用されており、軽度~重度の悪い歯並びに対応します。
メリット
- 幅広い症例に対応できる
- 歴史があり実績が豊富
- 裏側矯正は目立たずに治療できる
- 細かい微調整ができる
デメリット
- 矯正治療が完了するまで装置は外せない
- 金属製の装置は目立ちやすい
- 金属アレルギーの心配がある
- 歯ブラシが届きにくく、虫歯や歯周病のリスクが高まりやすい
マウスピース矯正とは
マウスピース矯正とは、取り外し可能な薄くて透明なマウスピースを利用した矯正方法です。1日20時間以上装着し、2週間~10日ごとに新しいマウスピースに交換しながら歯を動かします。装置が透明なのでほとんど目立ちません。装置の見た目が気になる方におすすめの矯正方法です。
メリット
- 装置が透明で目立ちにくい
- 食事と歯磨きの際は取り外し可能
- 金属アレルギーの心配がない
- 通院頻度が少ない
デメリット
- 1日20時間以上装着が必要
- 適応症例が限定されている
- 自己管理が必要
- 装着を忘れると矯正効果が得られない
ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い
ワイヤー矯正とマウスピース矯正は、歯を動かす仕組みは同じですが、動かし方に大きな違いがあります。ワイヤー矯正は、ワイヤーやゴム、バネが元に戻ろうとする弾力性を利用し、歯に矯正力を加えます。
それに対しマウスピース矯正は、少しずつ理想の歯並びに近づけたマウスピースを定期的に交換することで、歯に矯正力をかけていきます。それでは歯が動くスピードや違和感など両者の違いについて詳しく紹介しますね。
歯が動くスピード
マウスピース1枚で動かせる歯の移動距離は0.25mm程度です。交換時期にもよりますが、1ヶ月で動かせるのは最大1mm程度となります。
一方、ワイヤー矯正は1ヶ月で約1〜2mm歯を動かせます。症例によって個人差はありますが、マウスピース矯正の方が歯が早く動くことになります。ただし、強い矯正力を加えると歯ぐきが下がったり、歯の根っこが短くなったりするため、少しずつ動かしていくのが一般的です。
違和感
どちらも歯に装置をつけるため、多少違和感はあります。ただ、ワイヤー矯正の場合は、1本1本の歯に凹凸のあるブラケットをつけるため、慣れるまで違和感を覚えやすいです。特に、裏側に装置をつける場合は、舌が当たるため慣れるまでは口内炎ができやすいことも。
一方、マウスピース矯正で使用するマウスピースは厚さ0.5mmと薄く、表面も滑らかなので上下で装着しても違和感がほとんどありません。
技術の進歩により薄いブラケットも誕生していますが、ワイヤー矯正の方が違和感を覚えやすいと言えるでしょう。
見た目
ワイヤー矯正には、装置を歯の表側につける表側矯正と歯の裏側につける裏側矯正があります。表側矯正は見える位置にブラケットがつくため、目立ちやすいです。一方、裏側矯正はブラケットが歯の裏側につくため、矯正していることを周囲の人にほとんど知られず歯並びを治せます。
また、マウスピース矯正は透明なマウスピースを使用するため、表側矯正より目立ちにくいです。
清掃性
ワイヤー矯正は、矯正治療が完了するまで装置を外すことができません。そのため、歯磨きが難しく、磨き残しが多発しやすい傾向にあります。マウスピース矯正は歯磨きの際に取り外しができるため、矯正前と同じようにお口のケアができます。
ただ、矯正中は装置の種類にかかわらず虫歯や歯周病になりやすいため、日頃の丁寧なケアと定期的なクリーニングが重要になります。
食事制限
ワイヤー矯正は食事の際に、装置が外れるのを防ぐため食事制限が設けられます。ガムやキャラメルなど歯につきやすいもの、氷やせんべいなど硬いものを噛むことは避けなければなりません。また、野菜や肉類など繊維質のものは歯に挟まりやすいため、外食時には注意が必要になることもあります。
一方、マウスピース矯正は、食事の際は外せるのでいつも通りの食事を楽しめます。ただし、食後すぐにマウスピースを装着すると、歯とマウスピースの中に食べ物が留まり、虫歯や歯周病の原因となるため、歯磨きをしてから再装着するように心掛けましょう。
通院頻度
矯正治療では、ワイヤーの調整やマウスピースの適合確認など行うために通院する日が設けられています。ワイヤー矯正の場合は月1回、マウスピース矯正の場合は、1月半~2ヶ月ごとの通院になることが多いです。
仕事や学業で毎月の通院が難しい方、遠方に住んでおり、通院が難しい方はマウスピース矯正が適しているかもしれません。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正どっちがいい?
これまで、ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いについて解説しましたが、「結局どちらを選べばいい?」ということでしょう。どちらを選ぶかは、症例やライフスタイルなどによって一人ひとり異なります。以下の点を参考にして自分に合った矯正方法を選んでください。
適応症例かどうか
ワイヤー矯正は適応範囲が広く、軽度~重度まで対応できます。一方、マウスピース矯正は適応症例が限定されているため、重度の症例には対応できない可能性があります。
そのため、まずは自分の歯並びがどちらの矯正方法が適応なのか、精密検査を受けて把握することが大切です。
見た目への影響を気にするか
表側矯正(ワイヤー矯正)の場合は、最も装置が目立ちやすいため、矯正中の見た目が気になる方は不向きと言えます。
接客業や人前に出る機会が多い方や、周囲の人に矯正治療を受けていることを知られたくない方は、マウスピース矯正か裏側矯正(ワイヤー矯正)を検討しましょう。
ライフスタイルに合っているか
マウスピース矯正は、食事と歯磨きの際は自分で取り外しができます。しかし、1日20時間以上マウスピースを装着する必要があり、怠ってしまうと効果が軽減するリスクが高まります。装着時間の自己管理が必要になるのは、仕事が忙しい方や外食が多い方にとっては不向きかもしれません。
一方、ワイヤー矯正は、矯正治療が完了するまで装置がついたままになるため、特別なことをしなくても歯が動いていきます。ただし、装置の存在によって食べ物が挟まりやすくなったり丁寧なケアが必要になるなど、ライフスタイルによっては不便を感じることもあるでしょう。
まとめ
ワイヤー矯正とマウスピース矯正は、それぞれ異なる長所と短所があります。どちらの装置が自分に合っているかは、歯並びの状態やライフスタイルなどによって異なります。
マウスピース矯正とワイヤー矯正のどちらを選ぶべきか迷っている方は、当院の無料カウンセリングをご利用ください。
※マウスピース型カスタムメイド歯科矯正装置は、日本では完成薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となることがあります。
※矯正歯科治療は公的医療保険適用外の自費(自由)診療となります。