投稿日:2024.9.4
日本人で受け口の人の割合は何%?受け口の治療方法は?
皆様、こんにちは。
KITTE博多8階にある「博多矯正歯科・KITTE博多院」です。
「下の前歯が出ているけれど、自分だけ?」と気になっている方へ。
このような歯並びを受け口と呼び、日本人でも悩まれている方は少なくありません。
今回は、受け口の特長やデメリット、日本人の受け口の割合などを解説します。
目次
受け口とは?
受け口とは、下の歯が唇側に傾斜していたり、下の顎が大きすぎたりして、上下の噛み合わせが反対になっている状態です。
そのため、受け口の他にも反対咬合と呼ばれることもあります。
悪い歯並び「不正咬合」のうちの1つで、矯正歯科では下顎前突と呼ぶこともあります。
正面からはわかりにくいですが、横顔から見ると下顎が前方に出ているため見た目で受け口と判断できます。
受け口になると、噛み合わせがずれてしまうため食事や会話に支障がでることもあります。
見た目だけの問題ではなく身体の不調や生活に悪影響を及ぼすことがありますので、早めに矯正歯科にご相談ください。
受け口の原因
受け口の原因は、「遺伝」「癖や生活習慣の乱れ」「お口のトラブル」などが挙げられます。
遺伝
受け口は、骨格的なものと歯性的なものに大きくわけられます。
骨格的な受け口とは、下顎が大きく成長することで上下の顎のバランスが崩れてしまい下顎が前方に出た状態をさします。
歯性に問題があるケースでは、下の顎が唇側に傾斜したり、唇側から生えてきたりして上の歯よりも前に下の歯がある状態を指します。
じつは、これらは遺伝により引き起こされるとわかっており、
- ・下顎が大きい
- ・上顎が小さすぎる
- ・下の歯の本数が多い
- ・上の歯の本数が少ない
などが両親から遺伝することでお子様も受け口になるリスクが高まるのです。
歯の本数が多い(過剰歯)と、下顎の大きさが正常である場合すべての歯が並びきらずに唇側に押し出されてしまいます。
遺伝により受け口が引き起こるとされていますが、2割程度といわれていますので必ずしも両親の歯並びに似るわけではありません。心配であれば早めにお子様を矯正歯科に受診させましょう。
癖や生活習慣の乱れ
癖や生活習慣の乱れがあると、徐々に受け口になることがあります。
以下のような癖や生活習慣があれば、早めに改善しましょう。
- ・上唇を噛む癖
- ・下の歯を舌で押す癖
- ・指しゃぶり
- ・爪噛み
- ・口呼吸
- ・猫背
- ・頬杖をつく
などが挙げられます。
指や唇を噛んだり吸ったりする癖がある方は、下の歯に長時間にわたり力がかかり続けるため、下の歯が唇側に傾斜するリスクがあります。
また、姿勢が崩れて猫背で生活している方は、顔が下方を向くため下顎が支えきれずに重力で引っ張られてお口がポカンと開いた状態(口呼吸)になります。
すると、下顎が前方にズレたり、下の歯が唇で押さえられずに唇側に傾斜したりして受け口になるリスクが高まります。
食事中も猫背の方は、下顎がズレた状態で食べものを噛むため健全な顎の成長に悪影響を及ぼすことも。
癖や生活習慣の乱れが発見されたら、早めに改善してこれ以上は習慣化しないようにしましょう。
不正咬合の種類と割合
受け口は不正咬合の中の1つですが、他のどのような悪い歯並びがあり、日本人はどのような割合なのかをみてみましょう。
不正咬合の種類
不正咬合の種類は、以下に分類されます。
上顎前突(出っ歯)
上顎前突はいわゆる出っ歯のことで、上の前歯が唇側に大きく傾斜したり、上の顎が成長しすぎていたりして口元がボコっと出ている状態です。
出っ歯になると見た目にコンプレックスを抱える方も少なくありません。
前歯が出ていることでしっかりお口を閉じられずに口呼吸になり、むし歯や歯周病のリスクが高まることもあります。
下顎前突(受け口)
下顎前突は受け口のことで、冒頭からお話ししているように上下の噛み合わせが反対になっている状態のことです。
過蓋咬合
過蓋咬合は、噛み合わせが深い状態のことです。
通常の噛み合わせは、上の前歯が下の前歯に3分の1くらい覆いかぶさっています。
しかし、過蓋咬合では上の前歯が下の前歯を3分の2以上覆っている状態で、にっこり歯を見せて笑っても下の歯が見えにくいのが特徴です。
過蓋咬合は出っ歯の方にもよくみられる特徴のひとつです。
噛み合わせが深いため、上の歯で下の歯ぐきを傷付ける恐れもあります。
空隙歯列(すきっ歯)
空隙歯列とは、歯と歯の間に隙間がある状態のことで「すきっ歯」とも呼ばれています。
すべての歯の間に隙間があるケースもあれば、上の中心の前歯の間だけに隙間がある「正中離開」も空隙歯列のうちのひとつです。
正中離開の場合は、中心の前歯の間に過剰歯といって歯が歯ぐきの中に埋まっている可能性があるため、矯正歯科で検査してもらいましょう。
叢生
叢生は、歯と歯が重なり合ったり、ねじれたりしてガタガタに並んだ歯並びをさします。
中心の歯から数えて3番目の「犬歯」が歯ぐき側から生えた「八重歯」も叢生のうちのひとつです。
叢生の方は、パッと見て歯並びが悪いとわかるため矯正治療を考える方も少なくありません。
不正咬合の割合
12歳から20歳の日本人の男女の悪い歯並びの割合は、
- 叢生(44.3%)
- 上顎前突(12.9%)
- 空隙(12.4%)
- 開咬(5.7%)
- 過蓋咬合(4.8%)
- 下顎前突(2.4%)
の順で多いとわかっています。
このことから、下顎前突(受け口)で悩んでいる方は、全体の2割程度とわかります。
日本人は受け口の割合は少ない傾向があり、叢生になる方が多いとわかります。
理由は、日本人は顎が小さく歯が並びきらない傾向があるため、歯が押し出されて叢生や受け口になるのです。
3歳以上で矯正歯科の経験がある方は、全体の7.7%とわかってます。
また、50歳未満の方では2割程度、矯正歯科の経験があり、特に10歳から40歳未満の年代で矯正歯科の経験があると調査により明らかになりました。
このことから、不正咬合で悩んでいる方は多いですが矯正歯科を受診される方は少ない傾向があるとわかります。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33814.html
(出典:厚生労働省_令和4年歯科疾患実態調査」の結果より)
受け口の治療方法
受け口の治療方法は、歯列矯正と外科手術に大きく分けられます。
ここからは当院が取り扱う矯正治療の方法を紹介します。
歯列矯正
骨格性ではなく、歯列が原因で受け口になっている場合は、矯正治療のみで治療可能です。
また、骨格性の場合でも仕上がりに限度はありますが矯正医療のみで治療する方法もございます。
ただ、様々なリスクが伴いますので、精密検査後に矯正のみでできるのか、外科処置が必須なのか精査していきます。
外科手術
骨格的に問題がある場合は、提携している医療機関で外科手術を受けていただきます。
サージカルファーストと呼ばれる治療方法を採用しており、下の顎を切除して上下の噛み合わせをある程度整えてから、次に歯列矯正に移行します。
そのため、骨格的に受け口になっている方も諦めずにご相談にお越しください。
外科手術が必要になるかどうかは、精密検査をしてから判断いたします。
もし、外科手術が必要で外科矯正になれば、費用がトータルで200~300万円ほどかかります。
お仕事を休んだり、入院費・手術費が一括払いのみだったりとかなり条件も厳しくなりますので外科矯正を希望される場合は慎重にご検討ください。
まとめ
このように、反対咬合には原因や症状の度合いによって治療方法が異なります。
歯列矯正をすれば必ず治る!というわけではなく、外科処置が必要なことも多いのでまずは矯正歯科へご相談に行かれることをお勧めいたします!
当院でも無料のカウンセリングを行っておりますので、お気軽にお越しください。